2021 Fiscal Year Annual Research Report
細胞間コミュニケーション分子『エクソソーム』中の代謝物質の解明
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20J12816
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
早坂 亮祐 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | 細胞外小胞 / メタボロミクス / リピドミクス / サイズ排除クロマトグラフィー / オンコメタボライト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、エクソソームのメタボローム解析法を構築し、エクソソームの代謝物質の特徴を明らかにし、エクソソームを介したがんの進展メカニズムの一端の解明を目指した。 分取HPLCとサイズ排除クロマトグラフィーを組み合わせて、半自動的にエクソソームを回収可能なシステムを構築した。大腸がん細胞株の培養上清から構築したサイズ排除クロマトグラフィー法と超遠心法でエクソソームを回収し、液体クロマトグラフィー/質量分析法、キャピラリーイオンクロマトグラフィー/質量分析法、超臨界流体クロマトグラフィー/質量分析法を用いて、同一サンプルから親水性代謝物質と脂質の一斉分析を行った。その結果、回収方法によって、代謝物質プロファイルが異なっており、サイズ排除クロマトグラフィー法において、エクソソーム特有の代謝物質プロファイルが顕著に観察された。 また、構築した手法を用いて、がんの発がんに関与する代謝物質であるオンコメタボライトの1つを多量に産生する変異株と野生株由来のエクソソームを回収し、メタボローム解析した。オンコメタボライト多量産生株は多くのエクソソームを放出していた。エクソソーム中でそのオンコメタボライトが含有し、代謝物質プロファイルも大きく変化することが観察された。エクソソームががんの悪性化に関与する代謝物質を含んでいる可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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