2020 Fiscal Year Annual Research Report
一方向CFRPの静水圧依存性を考慮した圧縮破壊則の創成
Project/Area Number |
20J13289
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高橋 拓也 東京工業大学, 工学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | CFRP / 圧縮強度 / 数値解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、一方向炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の圧縮強度の静水圧依存性を実験より取得し,繊維の初期不整を考慮した数値解析を実施することで,一方向CFRPの静水圧依存性を考慮した圧縮破壊則の確立を目的とする.本研究は①静水圧下圧縮試験及び②数値解析により構成されている。今年度、①の圧縮試験については、加圧下環境で試験を行うため自作の圧縮試験機を製作した。また、試験片の製作方法についても検討し、試験片を作製した。そして、常圧下での予備試験を実施することで試験の実施可能性について検討した。②については、既往の研究ではよく検討されていない繊維うねりのランダム性を考慮した有限要素モデルを作成した。作成したモデルに圧縮荷重を負荷する数値解析を実施した結果、繊維うねりの状態によって圧縮破壊を生じるメカニズムが異なることが明らかとなった。それより、より実際のCFRPの繊維うねり状態近いモデルによる数値解析を実施し、圧縮破壊メカニズムについて検討を行った。②の数値解析についての成果は、査読付き国際学術誌に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は新型コロナウイルスの影響によって登校が制限されたため、①の実験的検証については実験装置の開発及び実験の実施が難しく、当初の予定より遅延している。しかしながら、今年度内に次年度の実験実施する見込みを立ったため、次年度は開発した試験装置を用いて圧縮試験を実施し、目標を達成する予定である。数値解析については想定よりも順調に進展していると思われる。解析モデルの作成し、繊維うねりを考慮した数値解析を実施することが出来た。また、その研究成果を査読付き国際学術誌に投稿し、掲載された。 以上のことから、本研究課題はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は①実験的検討、②数値解析それぞれ以下の推進方策で研究を実施する予定である。①については、本年度作製した実験装置及び試験片を用いて加圧環境下での圧縮試験を実施する。異なる圧力下で圧縮試験を実施することで、一方向CFRPの圧縮強度の静水圧依存性を実験的に検証する。②については繊維うねりの状態による圧縮強度の変化を明らかにするために、解析モデルの違いによる影響及びばらつきの影響について検討を深める。
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Research Products
(1 results)