2021 Fiscal Year Annual Research Report
Fv界面への変異導入による抗体アゴニスト活性調節方法の開発
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20J13329
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
江口 晃弘 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | EGFR / シグナル伝達 / プロテオミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
増殖因子受容体は特定の増殖因子の結合により活性化してシグナルを伝達する。このシグナル伝達は組織再生や幹細胞培養に必須であるため、創薬・医療分野における重要な標的とされている。しかし天然の増殖因子はがんの亢進といったネガティブな細胞機能をも誘導するため、有用な細胞機能のみを誘導可能な人工アゴニストの開発が求められている。そこで本研究は、受容体のシグナル活性を調節可能な人工アゴニストの開発方法を樹立することを目的とする。 本年度は、天然リガンドによる増殖因子受容体のシグナル活性化の分子機構を詳細に比較解析することに注力した。増殖因子受容体の一つであるEGFRは7つの天然リガンドにより活性化され、それぞれ異なる下流シグナルを誘導する。どのような分子機構によりEGFRのシグナルが変化するのかを解明することは、受容体のシグナル活性を調節可能な人工アゴニストの分子デザインの指針となる。 EGFRシグナルの解析はプロテオミクスにより行った。受容体シグナルは様々なタンパク質のリン酸化修飾と一時的な相互作用によって伝達されるため、リン酸化プロテオミクス及びインテラクトミクスを採用した。実際の測定では異なるリガンドと刺激時間からなる60種類の刺激条件サンプルを用意し、その後それらのライセートを基にプロテオミクス用サンプルを調整しMS runデータを取得した。その後のデータ解析により、EGFRの活性化に伴いどのようなタンパク質がどのようなタイミングでリン酸化またはEGFRにリクルートされるかに関する膨大な定量データを取得した。 プロテオミクス解析に加えて、イメージングによる受容体の細胞内取り込み過程の変化や、増殖や遊走といった細胞機能レベルでの変化に関する情報も集めている。これらの情報を統合し、受容体シグナルの可変性を司る分子機構の解明を試みた。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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