2021 Fiscal Year Annual Research Report
下部マントル含水鉱物の高温高圧下電気伝導度測定による下部マントル含水量の推定
Project/Area Number |
20J13465
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
奥田 善之 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
|
Keywords | 下部マントル / 水 / ブリッジマナイト |
Outline of Annual Research Achievements |
地球内部の水の量はその起源物質の推定などに必要不可欠である極めて重要なパラメータである.これまでマントル中の水の量は鉱物の電気伝導度から推定されてきた.異なる含水量のマントル構成鉱物を高温高圧下で電気伝導測定した結果と地磁気観測によって推定したマントルの電気伝導度を比較することで,上部マントルについてはその含水量が推定されてきた.しかし,地球体積の半分以上を占める最大の層である下部マントルについては,この層を占める鉱物の高温高圧下における電気伝導の含水依存性の測定は未だ一例として報告例がない.これは下部マントル圧力下での電気伝導度測定が難しいためである. そこで本研究では,外熱式DACと真空チャンバーを組み合わせた高温高圧下電気伝導度測定手法を用いて,下部マントルの8割以上を占めると考えられているブリッジマナイトの電気伝導度の含水依存性を下部マントルの温度圧力領域で測定を行った.得られた含水ブリッジマナイトの電気伝導度は無水のものと比べて優位に高いものであった.この結果を基に計算した下部マントル電気伝導度プロファイルと,地球物理学的観測から見積もられた深さに対する下部マントルの電気伝導度を比較することで下部マントルの含水量を決定した.本研究で推定された地球下部マントルの含水量は少なくとも下部マントル最上部が極めて水に乏しいことを示唆するものである.
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|