2021 Fiscal Year Annual Research Report
Evolution and mechanism of the army ant adaptive syndrome, from comparative research on biology of cerapachyine ants.
Project/Area Number |
20J13490
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
水野 理央 香川大学, 農学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | サスライアリ亜科 / アリ捕食 / コロニー構成 / コロニーサイズ / カスト二型 / カスト特殊化 / 採餌行動 / 自然史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で調査したクビレハリアリ類の属(Cerapachys, Parasyscia, Lioponera, Syscia)のうち,一部の例外を除き,ほとんどの種はコロニーあたりの働きアリ個体数は100未満と,小規模な社会を形成することがわかった。これらの種では,女王アリと働きアリの体サイズは概ね大差なく,形態も類似している場合が多かった。 その中で,Cerapachys sulcinodis種群はコロニーあたり働きアリ個体数が多く,女王アリは働きアリとは異なり,形態的に特殊化していた。また,Yunodorylus eguchiiは,女王アリの形態的特殊化は更に顕著な形態的特殊化を示し,産卵期には腹部は発達した卵巣で膨張するなど,軍隊アリ類の女王アリの形態に類似していた。このように,軍隊アリ的な生活史形質を一部共有する種が見出され,サスライアリ亜科には軍隊アリ症候群の進化の様々な段階を観測できた。 Cerapachys属は,C. sulcinodis種群のように軍隊アリ症候群的形質を示す種がいる一方で,より小規模な社会を形成するものも複数種見られ,属内で多様であることがわかった。 翅を持たない無翅女王アリは,クビレハリアリ類では多くの種でみられたが,女王アリが無翅であることとその種のコロニーあたりの働きアリ個体数の大小には明瞭な関係は見られず,巣分かれ創設の獲得が即ちコロニーサイズの増大を招くわけではないようだった。 また,アリ捕食への専門化の程度は基本的にクビレハリアリ類の属ごとに異なっており,例えばLioponera属,Parasyscia属,Syscia属では調査した全種がアリのみを食べたが,Cerapachysではほぼ全種がミールワームやシロアリも捕食した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)