2020 Fiscal Year Annual Research Report
Research and development of AI technology for sleep physiology monitoring based on non-contact sensing
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20J13779
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
城戸 孝士郎 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | 非接触測定 / 睡眠時姿勢 / センサ / 心電図 |
Outline of Annual Research Achievements |
容量性心電図(cECG)と心弾図(BCG)はどちらも皮膚に電極を貼ることなく測定することができ、センサをベッドに設置することで信号を測定することができる。cECGは心臓の電気的活動を反映し、BCGは心臓や身体の機械的活動を反映する。本研究ではcECGとBCGという性質の違う2 つの信号を組み合わせて解析を行い、cECG 単体での解析と比べ、より詳細な心臓生理動態、睡眠動態に関わる情報を抽出することを目指している。 2020年度は実験環境の整備と実験フローの構築、予備実験、被験者を募っての測定実験を行った。 実験環境に関しては、以前から使っているcECGの測定環境にBCGを含む信号を測定するための加速度センサを新たに組み込んだ。具体的には村田製作所のBCG測定用の一軸加速度センサと、shimmerの三軸加速度センサを積んだセンサユニットをベッドに取り付けている。センサ同士の信号が同期できない問題があったが、同期用の物理的振動を実験時に発生させ、測定後同期をとることで解決した。これにより、すべてのセンサの信号を同期して測定をする実験環境を整備することができた。 実験フローの構築や予備実験に関しては実験環境の整備に際して自分自身の生理信号を測定しつつ行っている。実際に実験をやる際の手順の確認や、それぞれのセンサの信号が正常に測定できるかを確認しつつ、実験環境の整備を行った。 被験者を募っての測定実験は8人に対して行った。前述した実験環境を使い、カメラで録画しつつ各被験者に対して二時間程度の測定を行った。実験中は仰臥位、右側臥位、左側臥位の三姿勢で信号の測定を行い、四肢の一部や体全体を動かした際の信号も測定している。これらの体動時の信号は睡眠動態・心臓生理動態認識に用いる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度に関してはCOVID-19によって、実際に学校内で行う実験については制約や遅れが出ている。本来はあと数人ほど測定を行う予定であったが、環境の整備と被験者の測定の一部については達成することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は追加のデータ収集と分類フレームワークの構築を行う。追加のデータ取集に関しては、2020年度に当初の予定より遅れたため、追加で数人のデータを収集する。既に測定した8人分の測定時の経験を踏まえて、手順も調整しつつデータ収集を行っていきたい。また、データがある程度揃っているので、睡眠動態・心臓整理動態を認識するために必要な分類フレームワークを構築する。具体的にはノイズの程度(三段階)、体動の程度(三段階)、姿勢(三種類)等をそれぞれ分類するモデルを作り、それらを組み合わせて、処理フレームワークを構築する。目的としては睡眠動態、心臓生理動態に関わる情報を抽出することであるため、それに適した分類モデルを複数作り、分類フレームワークを構築する。具体的には睡眠時姿勢の分類や、体動の程度の分類、ノイズの有無の分類などである。これらを始めとする分類タスクを組み合わせて、睡眠中の体の動き、心臓の状態を判断できる情報を抽出したい。
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