2021 Fiscal Year Annual Research Report
中性子星連星の合体前電磁波対応天体に関する理論的研究
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20J13806
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
和田 知己 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | 高速電波バースト / 周期的高速電波バースト / マグネターフレア / 中性子星 / マグネター / Fast Radio Burst |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は, まず高速電波バーストの周期的活動性に関する研究発表を行った。高速電波バーストの周期性を説明するbinary comb modelについて、昨年度から引き続き研究を行った。その結果、FRB 20121102Aと呼ばれる周期的な高速電波バーストの周期を説明するには、大質量星と中性子星の連星よりも、大質量、もしくは中間質量ブラックホールと中性子星の連星の方が、許されるパラメータ空間が広いことがわかった。 次にマグネターフレアのファイアボールモデルに関する研究も行った。2020年に観測されたマグネターフレアに伴う高速電波バースト、FRB 20200428Aは高速電波バーストの一部がマグネターから発生していることを強く示唆している。高速電波バーストとマグネターフレアが同時に観測されるには、生成された高速電波バーストがマグネターフレア中を減衰せずに伝搬する必要がある。この伝搬過程を明らかにするために、まずはマグネターフレアのファイアボールモデルについて研究をした。特に、マグネター表面でファイアボール導入されるバリオンの効果と、マグネターの磁場粒子の散乱弾面積を小さくする効果を考慮し、フレアの光度と運動エネルギーを導出した。その結果、以下の3点が主に明らかになった。(1)ファイアボール中のバリオンが多い場合にはバリオンの運動エネルギーがフレアのエネルギーと同程度になること、(2)磁場による散乱断面積の抑制が、バリオンの運動エネルギーを磁場がない場合に比べて小さくすること、(3)マグネターの大局的な磁場が、バリオンの運動エネルギーを小さくすること。このバリオンの運動エネルギーは高速電波バーストの伝搬に影響することが期待され、現在その影響を研究中である。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)