2020 Fiscal Year Annual Research Report
衛星観測に基づいた温帯低気圧に伴う豪雪帯の降水微物理構造と大気構造の解明
Project/Area Number |
20J14034
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
秋山 静佳 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | 衛星降水観測 / 固体降水 / 降雪バンド / レーダ観測 |
Outline of Annual Research Achievements |
はじめに全球降水観測(GPM)計画主衛星搭載の二周波降水レーダ(DPR)を使って、雪やあられといった固体降水粒子の種類が特定できるか調査した.Ku帯のレーダ反射因子(ZeKu)と、DPRで新たに観測可能になったKu帯とKa帯のレーダ反射因子の比(DFR)の観測値を、雪、あられのそれぞれの降水モデルに基づいて再現、比較した.その結果ZeKuおよびDFRの再現された存在範囲は、雪事例とあられ事例のもので被りが見られ、DPR観測のみを用いてこれらの降水の種類を判別することの困難さが示唆された. そこで降雪バンドの降水微物理構造のうち降水の粒子密度に関する議論を保留し、降雪バンドのメソスケール構造に着目した事例の検出と解析を行った.当初は提供されているDPRデータのうち、強い固体の降水を判別するためのフラグであるflagHeavyIcePrecip(flagHIP)を使用して降雪バンドの検出を行う予定であったが、flagHIPを用いた解析では、降雪バンドが多数報告されている北アメリカ大陸上で事例が検出されなかった.そこで、アメリカ国内の地上レーダ観測網NEXRADで捉えた降雪バンド事例に対して、NEXRADとDPRの観測値の比較を行った.その結果、 flagHIPを判別する際に用いられる気温の閾値によって、アメリカ大陸上の降雪バンドが特定されていないことがわかり、flagHIPを用いない降雪バンド事例の検出方法を検討した.また、新しい手法で特定される降雪バンドの高度構造と、再解析データから算出した大気構造の対応を、北アメリカ大陸の降雪バンド事例で確認した.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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