2021 Fiscal Year Annual Research Report
予防的運動介入がグリア細胞分極や神経生存と行動学的評価に与える影響の解明
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20J14080
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
中西 和毅 鹿児島大学, 医学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | 加齢 / 認知機能 / 予防的運動介入 / 障害性グリア細胞 / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題において、我々は、加齢による認知機能低下に対し、低強度のバランス・協調運動(Rota-Rodトレッドミル運動)の予防効果とそのメカニズムについて検討した。認知症モデル動物として老化促進マウス(SAMP8)を用いて、ミクログリア(Iba-1)、アストロサイト(GFAP)の発現動態と役割、一酸化窒素合成酵素(NOS)アイソフォーム、神経栄養因子(BDNF)、炎症性サイトカイン(TNF-α)の発現に着目した結果、認知症発症前(7か月齢)からのRota-Rodトレッドミル運動は、認知症発症時(9か月齢)におけるミクログリア、アストロサイトの発現を抑制し、グリア細胞の過剰活性により惹起されたiNOS、nNOS、TNF-αの発現を減少し、海馬CA3領域でBDNF発現が増加することが示唆された。さらに興味深いことにRota-Rodトレッドミル運動は障害性アストロサイトのマーカーであるC3補体タンパクの発現を減少することを明らかとした。 当該年度は、予防的運動介入を臨床応用すべく、Rota-Rodトレッドミル運動をいつから、どれくらいの期間実施することが、最も高い認知症予防効果を示すのか、また細胞内応答が異なるのかについて検討した。具体的には、3か月齢から9か月齢までを2か月周期で早期(3-5か月齢)、中期(5-7か月齢)、後期(7-9か月齢)と区分し、SAMP8を長期運動群(3-9か月齢まで運動介入)、早期(3-5か月齢)運動介入群、中期(5-7か月齢)運動介入群を設定し、運動介入を行い、行動学的評価、組織学的、生化学的検討を実施した。その結果、長期運動介入群では非運動群と比較して、グリア細胞の過剰活性が抑制され、BDNF発現が有意に増加した。また、運動の持続効果については早期運動介入群、中期運動介入群では、運動終了後の時間依存的に予防効果が減少することが示唆された。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
所属研究室のホームページです
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Research Products
(7 results)