2021 Fiscal Year Annual Research Report
細胞の機能化による高性能な間葉系幹細胞の開発とがん治療への応用
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20J14253
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
高山 幸也 東京理科大学, 薬学部, 特別研究員(PD) (50914876)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | 間葉系幹細胞 / 細胞表面修飾 / がん治療 / ナノ粒子 / 単純ヘルペスウイルス由来チミジンキナーゼ / トンネルナノチューブ / 細胞動態 / ポリエチレングリコール |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、DL修飾MSC/TK細胞とガンシクロビル投与による抗腫瘍効果の評価およびがん細胞への薬物移行経路の解析を行った。また、細胞表面修飾技術を応用してポリエチレングリコールを表面修飾したMSCの肺での塞栓形成の抑制と炎症部位への集積率を肝障害モデルで評価した。 マウス結腸癌細胞株colon26担がんマウスに対して、TK発現DL修飾マウス間葉系幹細胞株C3H10T1/2(DL-C3H10T1/2/TK)細胞およびガンシクロビルを投与したところ、C3H10T1/2/TK細胞およびガンシクロビルを投与した群と比較して腫瘍の成長が有意に抑制された。また、DLおよびリン酸化体に代謝された細胞障害性を示すガンシクロビルは、DL-C3H10T1/2/TK細胞と隣接するcolon26細胞に加えて、数百μm離れたcolon26細胞にもトンネル(細胞膜)ナノチューブを介して移行することが示唆された。 ポリエチレングリコールを表面修飾したマウス脂肪由来間葉系幹細胞株m17.ASC細胞を四塩化炭素誘導性肝不全モデルマウスの尾静脈内に投与したところ、未修飾のm17.ASC細胞と比較して肺への移行が有意に低下した一方、肝臓への移行は有意に上昇し、さらに血清トランスアミナーゼ値の上昇と肝臓への免疫細胞の浸潤が抑制される傾向がみられた。 以上、DLの表面修飾とTK遺伝子の導入により、MSCに対して高い抗腫瘍活性を付与することに成功した。また、ポリエチレングリコールの表面修飾により、静脈内投与したMSCの炎症部位への集積率を向上させることに成功した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)