2020 Fiscal Year Annual Research Report
生細胞イメージングによる脳神経系の代謝制御機構の解明
Project/Area Number |
20J14411
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三田 真理恵 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | グルコース / 乳酸 / 生細胞イメージング / 糖代謝 / エネルギー恒常性 / 脳神経系 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、脳神経系での糖代謝制御機構を理解するため、アストロサイトとニューロンで、グルコースとその代謝産物である乳酸やピルビン酸の動態の可視化を試みる。本年度は、以下の二項目の研究成果を得た。 第一に、緑色蛍光タンパク質を基盤とした分子センサー開発に取り組み、標的分子の結合によって蛍光輝度が上昇する、緑色乳酸センサーと緑色ピルビン酸センサーの取得に成功した。生細胞イメージングにおける機能評価実験を行ったところ、各分子センサーは、各分子の濃度変化に応じた可逆的な輝度変化を示し、各分子センサーは生細胞内イメージングに適していることが分かった。これらの成果は、Scientific Report誌にて発表した。 第二に、アストロサイトとニューロンの共培養系の確立および遺伝子導入方法を含む生細胞イメージング条件を決定した。マウス脳組織からアストロサイトとニューロンの共培養系を作製し、生細胞イメージングのための細胞密度や培養条件を決定した。共培養系への遺伝子導入において、リポフェクション法、レンチウイルスベクターによる導入、およびアデノ随伴ウイルスベクター(AAV)による導入を試した結果、共培養系への遺伝子導入にはAAVによる導入が適していることが示された。さらに、CaMKIIaプロモーターによってニューロンに、GFAP(ABC1D)プロモーターによってアストロサイトに特異的に遺伝子導入できることを確認した。今後、生細胞イメージングのための刺激条件を検討し、糖代謝制御機構について解析する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、研究計画に示した以下の項目を完了することができた。第一に、乳酸およびピルビン酸の分子センサーの開発を完了し、第二に、脳神経系で生細胞イメージングによって糖代謝制御機構を解析するための実験系を確立した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、開発した分子センサーを利用した生細胞イメージングによって、糖代謝制御機構を解析していく予定である。アストロサイトとニューロンの共培養系で、グルタミン酸投与など生理刺激時の、それぞれの細胞内での糖代謝変動を可視化解析する。
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Research Products
(7 results)