2021 Fiscal Year Annual Research Report
骨細胞のネクロプトーシスにより放出される核内因子IL-33の骨代謝への影響の解明
Project/Area Number |
20J14571
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大堀 文俊 東北大学, 歯学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | 骨細胞 / 細胞死 / ネクロプトーシス / 破骨細胞 / 矯正学的歯の移動 / IL-33 / DAMPs |
Outline of Annual Research Achievements |
矯正学的歯の移動において骨細胞が細胞死するときのメカニズムは不明な点が多い。また、矯正学的歯の移動時における骨細胞のネクロプトーシスとdamage-associated molecular patterns (DAMPs)による破骨細胞形成との関連性について明らかにされていないのが現状である。さらに、DAMPsのひとつであるIL-33によるTNF-α依存性の破骨細胞形成について調べた報告はまだない。本研究では、矯正学的歯の移動時のTNF-αによる骨細胞のネクロプトーシスと、その際に放出されるIL-33の骨代謝への関連性を調べることを目的として研究を行った。 まずは、in vitroとin vivoでTNF-αによる破骨細胞形成と骨吸収にIL-33が与える影響について調べた。IL-33はTNF-α依存性の破骨細胞形成および骨吸収能を有意に阻害することが確認できた。また、Western blottingと免疫蛍光染色により、IL-33はIκBのリン酸化とNF-κBの核内移行を抑制することで、破骨細胞形成を阻害することが示唆された。次に、矯正学的歯の移動のマウスモデルで12日間歯を移動させた時のIL-33の影響を調べた。IL-33を投与した群は、IL-33を投与しなかった群と比較して歯の移動量と破骨細胞形成が有意に減少した。したがって、IL-33は圧迫側における破骨細胞形成を阻害することで矯正学的歯の移動を抑制することが示唆された。さらに、ネクロプトーシスの指標となるp-RIP3を矯正学的歯の移動時の骨細胞から検出した。以上より、矯正学的歯の移動時の骨細胞のネクロプトーシスが破骨細胞形成に影響を与えていると推測される。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] 骨細胞のネクロプトーシスにより放出される核内因子IL-33の骨代謝への影響2021
Author(s)
大堀文俊, 北浦英樹, 小川紗衣香, 野口隆弘, Marahleh Aseel, 奈良靖彦, Pramusita Adya, 金城里阿, Ma Jinghan, 加納佳与子, 溝口到
Organizer
第77回東北大学歯学会