2020 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄介在ニューロンサブタイプの分子マーカー同定と神経機能の解析
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20J14621
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
川野 幸平 総合研究大学院大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | ゼブラフィッシュ / 神経回路 / イメージング / 行動実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
脊髄神経回路を構成するニューロンは様々な転写因子の発現によりドメイン状に分割された神経前駆領域から誕生する。神経回路研究は前駆領域ごとの大まかな単位で進んできた。ここ数年間の解析により同一前駆領域内に形態や遺伝子発現によって区別できる複数のニューロンサブタイプの存在が明らかになってきた一方、サブタイプという単位での神経回路の詳細な理解は進んでいない。本研究ではゼブラフィッシュ幼魚を用いて形態的に区別されるV0vニューロン群のサブタイプに注目する。 脊髄介在ニューロンのサブタイプを規定する分子マーカーを同定するために、V0vニューロンサブタイプ2群で発現している遺伝子をイルミナの次世代シーケンサーHiSeqにより確認した。サブタイプ2群間で発現遺伝子を比較し、有意に発現差がある遺伝子を分子マーカー候補した。現在はレポーター遺伝子のノックインにより、マーカー候補遺伝子がサブタイプ特異的に発現しているか確認する。 また、サブタイプを規定する分子マーカーの探索と並行して、2光子顕微鏡を用いて標的のニューロンサブタイプの破壊を試みた。標的のニューロンを破壊した際に見られる表現型を、自発遊泳の観察と筋肉の活動の膜電位イメージングにより定量化する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
分子マーカーの探索と並行して、2光子顕微鏡によるニューロンサブタイプの破壊が成功し、表現型解析も概ね完了しているからである。
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Strategy for Future Research Activity |
分子マーカーの同定し、遺伝学的にニューロンサブタイプを破壊し、その際の表現型を調べる。
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