2020 Fiscal Year Annual Research Report
複数活性種の固体表面位置制御固定による位置選択的芳香族C-H結合活性化触媒の開発
Project/Area Number |
20J14705
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
前田 恭吾 東京工業大学, 物質理工学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | 芳香族C-H結合活性化 / ヘテロ原子導入反応 / Ir触媒 / シリカ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、イリジウム錯体をシリカ表面に固定した触媒に対して、(1) 同一表面上への種々有機官能基の導入による触媒構造への影響、(2) 共存固定した有機官能基の反応速度へ与える影響、および(3) 同一表面上への有機官能基の導入によるC-Hホウ素化生成物の組成への影響について調べた。 芳香族C-Hホウ素化反応に用いるIr触媒は、シランカップシリング反応を利用して配位子であるビピリジンリンカーを固定し、そこへIr錯体を配位させることによって調製した。第三級アミンおよびビピリジン配位子をシリカへ固定後,これに [Ir(OMe)(cod)]2を加え、錯化することでシリカ固定化Ir触媒 (SiO2/NEt2/bpy(Cx)/Ir) を調製した。このとき、ビピリジン配位子を含むリンカー分子 (bpy(Cx)) の炭素鎖の長さをC1とC4の2種類用意し、それぞれから触媒を調製した。 ビスピナコールジボラン(B2pin2)を用いたベンゾニトリル(Ph-CN)のC-Hホウ素化反応を行ったところ、SiO2/NEt2/bpy(C1)/Ir触媒存在下において、反応時間30分でB原子基準68%の収率で生成物が得られた。一方、第三級アミンを固定しなかった触媒 (SiO2/bpy(C1)/Ir)では収率は33%であった。SiO2/NEt2/bpy(C4)/Irの活性は極めて低く、担体表面と錯体の間隔が触媒活性に影響していると推定される。一方、触媒表面へのアミノ基の導入による生成物の組成への影響は確認されなかった。XAFS測定、In-situ FT-IR測定およびコントロール実験の結果より、触媒表面に存在するシラノール基が反応を促進しており、より炭素鎖の短いリンカー配位子を用いることによって、より効率的に反応の促進が可能となることが確認された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(4 results)