2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20J14760
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
子安 ひかり 麻布大学, 獣医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | ネコ / 集団 / コルチゾール / テストステロン / オキシトシン / 腸内細菌叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は、集団形成に関わる柔軟性を獲得したとされるネコが集団を形成するメカニズムを解明することであった。 本年度においては、集団を形成する手掛かりとなる要因の解明に取り組んだ。集団を形成する手掛かりとなる要因の1つとして環境温度に着目して、室温を変化させ、集団におけるネコの行動、ホルモンを測定した。その結果、室温によってネコの親和的な行動が変化すること、室温によってネコの行動に関連する因子が異なることを示した。 また、集団形成の要となる近接行動に着目し、近接しやすい/されやすい個体の特徴について探索的に解析した。そこで、見た目や体温が近接行動に影響を与える可能性を示した。現在は近接行動に関わる要因の調査のプロトコルを確立し、新たな調査を開始している。 さらに、前年度において、ネコ同士の相互作用とコルチゾール、オキシトシン、テストステロンの関連を明らかにしたが、それらの修飾因子である腸内細菌叢を解析したところ、腸内細菌叢の構成がホルモン濃度や行動に影響を与える可能性を見出した。 同種に対する社会的寛容性と異種であるヒトに対する社会的寛容性の関連調査にも取り組み、同種に対して非友好的な個体は異種であるヒトに対して友好的である可能性を示した。さらに、ヒトに対するネコの行動は、ネコのホルモンやヒトと関わり始めた時期に影響を受けることを示唆した。 以上の結果は、国内・国際学会にて発表した。今後は集団内の雌雄比を考慮した調査や、雌雄での行動比較調査、外集団に対するネコ集団の反応調査を実施し、ネコの集団の機能を明らかにする必要がある。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)