2020 Fiscal Year Annual Research Report
戦略的モノマー設計による配列制御ポリマーの自在合成と配列機能の創出
Project/Area Number |
20J14810
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
亀谷 優樹 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | 高分子合成 / 配列 / メタクリレート / スチレン / ラジカル重合 / ガラス転移 / 交互共重合 / 熱物性 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,サッカリンメタクリルアミド(SacM)による配列制御について研究を進めた。SacMはN,N'二置換メタクリルアミドであり単独重合性を示さなかった一方で、スチレン、アルキルジエンジエンとの共重合では両モノマーが等速度で消費され、交互共重合の進行が示唆された。SacM=M1,スチレン=M2としてモノマー反応性比を求めるとr1=0.040,r2=0.045と0に近い値となり、高い交互性が示された。また、メタクリレートやアクリルアミドなど他のモノマーとの共重合は進行しなかった。 得られた交互配列ポリマーとアルコールを反応させSacMユニットを対応するメタクリレートユニットへ変換した。SacMモノマーのサッカリンアミド結合はアルコールや水に安定である一方、反応後のSacMユニットのサッカリンアミドはこれらに対して高い反応性を示し、ほぼ定量的に対応するメタクリレートユニットへと変換できた。この反応性の違いは低分子のモデル反応やDFT計算からも確認した。アルコールの種類を変えることでメタクリレートに様々な側鎖を導入でき、7種類の交互ポリマーを合成することができた。 こうして合成したメタクリレートとスチレンの交互配列ポリマーの熱物性を、対応する統計的ランダム配列のポリマーと比較した。メチルメタクリレートなど小さな側鎖のメタクリレートの場合、交互ポリマーの方が低いガラス転移温度(Tg)を示した。このTgの違いについてモデル化合物の主鎖の回転ポテンシャルから考察した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(3 results)