2020 Fiscal Year Annual Research Report
対偶すき間を考慮したパラレルロボットの健全性評価と高精度・高速運動の実現
Project/Area Number |
20J15162
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大野 真澄 東京工業大学, 工学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | パラレルロボット / 対偶すきま / 健全性評価 / 多体系力学 |
Outline of Annual Research Achievements |
工場等の生産現場では、ライン停止の予防のためのロボットの健全性評価手法が求められている。そのため、本研究では、球対偶を複数有するパラレルロボットを一例として取り上げ、詳細な力学モデルによる解析手法を活用した、全球対偶のすきまの状態に着目したすきまの同定手法を開発した。 まず、Lankanraniのモデルを対偶素の接触モデルとして適用可能な動力学解析の手法を提案した。様々な対偶すきまの条件に対して力学解析を行えるように、対偶素の相対変位を一般化座標として用いた運動方程式を導出し、これによる解析手法を提案した。ロボットの動き始めにおいて単一の球対偶でのみ衝突の生じやすい軌道によってロボットを動作させたときの出力節の加速度波形について、提案手法による数値解析の結果と実機による実験結果を比較することで、手法の妥当性を検討した。解析結果から、すきまを設定した対偶において、対偶素同士が接触して滑る挙動および分離して衝突する挙動が現れ、このときに出力節の加速度が大きく変動していることから、対偶素の分離・衝突に起因して振動的挙動が生じていることを確認した。また、対偶すきまに起因する加速度変動の現れる条件が、解析結果と実験結果で一致し、対偶すきまに起因する振動的挙動を解析する手法としての提案手法の有効性を確認した。 次に、提案する解析手法を利用して対偶すきまの同定を行う手法を提案した。動力学解析と実機実験の結果に対して,対偶すきまと対偶すきまに起因するトルク変動を関連づける数理モデルを構築し、実機測定で用いた球対偶のすきまについて解く手法である。実機実験と動力学解析の実施により、提案手法を検討し、すきまの存在する球対偶が高々2か所の場合は、すきまを有する球対偶で衝突の生じやすい加速度の大きさの軌道を用いて、過大なすきまを個別に検出可能であることを確認した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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