2020 Fiscal Year Annual Research Report
病原性OPTNの伝播による視神経変性加速機構の解明とそのバイオマーカーへの応用
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20J15280
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
稲垣 賢 岐阜薬科大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | Optineurin / オートファジー / エクソソーム / 視神経変性 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度では、オートファジー機構の障害が網膜視神経に与える影響を検討した。マウス眼内へのオートファジー (特に、オートリソソームに対する) 阻害剤であるバフィロマイシンを硝子体内投与することにより、視神経変性の病態因子の1つである凝集性のオプチニューリンタンパクの形成が認められるかを検討した。はじめに網膜視神経でオートファジーを障害するバフィロマイシンの最適な濃度を検討したところ30μMのバフィロマイシンの投与により、網膜及び視神経においてオートリソソームが障害されることが明らかとなった。本条件において、正常眼圧緑内障病態因子である凝集性オプチニューリンに及ぼす影響を網膜及び視神経に分け評価を行ったところ、視神経内で凝集性オプチニューリンの発現が増加した。以上のことから、生体においてもオートファジーの障害により、凝集性オプチニューリンの形成が認められることを初めて明らかにした。さらに、バフィロマイシンを眼内に投与したマウスより採血を行い、血漿を精製後、超遠心によりエクソソームを精製した。これらの精製したエクソソームにおいては、凝集性オプチニューリンはバフィロマイシンの投与によっても増加を認めなかった。そこで、視神経表面抗原であるThy1(視神経表面マーカー) に対する免疫沈降により、Thy1を表面抗原に持つエクソソームを精製し、評価したところ、バフィロマイシン投与群では、凝集性オプチニューリンの有意な増加を認めた。以上のことから、視神経におけるオートファジー障害に対するバイオマーカーとして、Thy1陽性エクソソーム中の凝集性オプチニューリンは有用である可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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