2020 Fiscal Year Annual Research Report
障がいの度合に適応可能な色覚障がい支援用色変換技術の開発
Project/Area Number |
20J15406
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
朱 臻陽 山梨大学, 医工農学総合教育部, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | 色覚補償 / 色変換技術 / 個人障がい度合 |
Outline of Annual Research Achievements |
採用1年目では,二色覚補償のための色変換技術の高速化に関する研究に取り組み,日常生活での利用に耐えられる高速色変換技術を提案した.当該色変換技術の有効性を検証するために,二色覚者による主観評価実験を行った.その成果は国内CG分野トップ学会Visual Computing シンポジウムに採択され,口頭発表を行った.その技術をさらに拡張し,特許出願を果たしたと同時に,成果をまとめた論文は国際会議CAD/Graphics 2021(採択論文はCG分野の五つの主要論文誌の一つであるComputers & Graphics誌(IF:1.351)に掲載される予定)に投稿し,“Accept with Minor Revision”という査読結果を得た.同時に,異常三色覚者による色覚補償のための色変換技術の評価実験も実施し,その成果は国際会議Cyberworlds 2020に採択され,ポスター発表を行った. また,三種類の錐体細胞のうち一種類の機能が部分的に失われる異常三色覚を支援するための個人の色覚障がいの度合に合わせた色変換技術の開発に取り組み,個人の色覚範囲において,コントラスト強調及び自然さ保存の両立ができる色変換技術を提案した.異常三色覚者による評価実験を行い,その成果は国際学会誌IEEE Transactions on Multimedia(IF:6.051)に採択された.これまでに開発した二色覚及び異常三色覚を補償するための色変換技術をまとめた論文はEurographics 2021 Doctoral Consortiumに採択され、口頭発表を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では,色覚障がいを支援するための色変換技術を開発すると同時に,色覚障がい者の色覚範囲を計測する技術も併せて提案する. 準備期間では,一種類の錐体細胞の機能が部分的に失われる異常三色覚を支援することを目的として,Machadoらが提案した異常三色覚シミュレーション方法に基づいて,個人の障がい度合に適応できるコントラスト強調と自然さ保存を両立させた色変換方法を提案した.提案手法の有効性を検証するために,採用1年目では,異なる度合の色覚障がいを持つ協力者14名による評価実験を行い,その成果をまとめた論文が国際学会誌IEEE Transactions on Multimediaに採択された. さらに,二色覚障がい者用に限定されるが,日常生活での利用に耐えられる高速色変換技術も併せて提案した.提案技術は,二色覚平面において,ランダムペアリング及び離散的探索法を利用し,画像ごとに一つの色変換式を求めることによって,色変換の高速化を可能にした.特許出願を果たし,その成果をまとめた論文が国内のCG分野のトップ学会Visual Computing シンポジウムに採択され,口頭発表を行った.また,色覚障がい者による主観評価実験を追加し,拡張した論文を国際学会CAD/Graphics(採択論文はComputer &Graphicに掲載される予定)に投稿し,Accept with Minor Revisionという査読結果を得た.これからは論文を修正し,提出する予定である. 研究実績の概要で記述したように,多くの研究成果が得られており,採用1年目では,期待通り研究を進展させたと評価できる.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の方策としては,採用1年目で提案した異常三色覚のための色変換方法で生成した補償画像を用いて,対話的に色覚範囲を測定する技術を開発とする.また,提案技術の有効性を検証するために,提案手法による測定結果をFarnsworth-Munsell 100 Hue Test等による精密検査の結果と比較し,その結果に基づいて手法の改善を行う.最後に,成果をまとめ,CG分野のトップ国際学会誌の一つであるIEEE Transactions on Visualization and Computer Graphicsに投稿する予定である.
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Research Products
(6 results)