2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20J15419
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
Lee Jihyun 分子科学研究所, 物質分子科学研究領域, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | Organic photovoltaic |
Outline of Annual Research Achievements |
有機太陽電池の効率は短絡電流密度、開放端電圧および曲線因子の積で決まる。その中でも曲線因子を決める原因はいまだに未知の研究領域である。有機太陽電池の光電変換プロセスで電子とホールが分子の界面で電荷移動状態(CT状態)を形成する。このCT状態からエネルギーを失う過程の一つが発行再結合であり、もう一つが無輻射再結合である。デバイスの電流・電圧特性曲線に含まれる情報だけでは二つの再結合の分別してそれぞれについての議論ができない。その理由は曲線因子の原因となる発光再結合と輻射射再結合を電流・電圧特性曲線だけでは区別する方法が存在しなったためである。本研究では、原理的には排除できる無輻射再結合を除いた理想的な電流・電圧特性を予想することである。さらに、無輻射再結合についての議論を目的としている。 研究方法として、最も一般的な薄膜デバイスを用意した。デバイスの活性層はPTB7/PCBMのバルクヘテロ接合で作製された。そのデバイスのCT状態の発光強度と光電流の電圧依存性を同時測定した。CT発光の電圧依存性は無輻射再結合の情報を含まないため理想的なデバイス性能が予測できた。研究結果無輻射再結合を除けば曲線因子が50%から70%に上昇し効率が40%ほどよくなった。現在の有機太陽電池の効率が40%上がると無機太陽電池の効率と並べられる。つまり、有機太陽電池は無機太陽電池ほどのポテンシャルを有していることを意味する。さらに、無輻射再結合の原因は電荷輸送中に起きる再結合がクリティカルに作用していることを明らかにした。このことを論文にまとめ、さらに学会に発表している。 今後の課題として、CT状態からの無輻射再結合に作用する特定の分子振動を抑え再結合機構をコントロールする方法が求められるだろう。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)