2020 Fiscal Year Annual Research Report
Application of Additive Functional to Finance
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20J15618
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
三田 光星 京都大学, 経済学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | 加法的汎関数 / 災害債券 / 複合ポアソン過程 |
Outline of Annual Research Achievements |
加法的汎関数の応用として災害債券のモデルについて研究していた。具体的にはジャンプのサイズを指数分布とする複合ポアソン過程を根源的 なリスクとしてゼロ債をモデリングし、プライスデータのみから根源的なプロセスのパラメータを推計する手法を研究していた。 手順としては興味のある根源的リスク以外の部分の影響を推計し除去、その上で複合ポアソン過程の特定の水準への到達確率の経時的な変化を離散的なダイナミ クスで表現、その式からパラメータを推計することを考えた。その際、より明示的にダイナミクスを表現できないかという研究計画段階で想定していた部分以外 の検討事項が発生し、そちらに関しても取り組んだ。また、シミュレーションをするにあたって膨大な処理を行うために、言語仕様に関する研究も行なった。
この手法は投資家が災害リスクを推計する際に有用である。本来、災害債券は投資家よりも発行した保険会社の方が災害リスクを見積もるための情報を所持して いると考えられ、そこに情報の非対称性がある。その情報の非対称性を過去の同種のリスク、たとえば同地域の地震に対して発行された災害債券のプライスを見 ることで軽減できる可能性がある。 加えて単純にプライスの動きに確率過程をフィットするのではなく、災害という形が見えない本来のリスクをモデル化して推計するという手法であるため、単純 な債券だけではなく複雑な構造を持っている金融商品のプライスにも応用ができるという部分が有意義だと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響により、共同研究者との対面での打ち合わせ回数が減少しているため。加えて、研究を推進しているうちに追加の検討事項が増えたため、そちらに取り組んでいたため。
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Strategy for Future Research Activity |
当該研究課題の1つである災害債券について令和3年度中に目処が立ったため、加法的汎関数のファイナンスへの新たな応用に引き続き取り組んでいく予定である。 繰り越した科研費と令和3年度に割り当てされていた科研費で購入した書籍を活用しながら、数学的に加法的汎関数を用いた時間変換の理論を発展させた上で、ファイナンスへの応用を考える予定である。
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