2022 Fiscal Year Annual Research Report
酸化グラフェンを触媒として用いた新規半導体表面加工技術の開発
Project/Area Number |
20J20411
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
窪田 航 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
|
Keywords | 酸化グラフェン / 半導体加工 / アシストエッチング / 触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
半導体表面微細加工技術の一つとして貴金属や炭素材料を触媒として用いたアシストエッチングが注目されている.触媒を担持した半導体基板を酸化剤を含むエッチング液に浸漬すると,触媒が酸化剤還元反応を促進することで触媒直下における半導体材料の酸化溶解が優先的に進行する.当研究室では触媒材料として,酸化剤還元反応に対して触媒活性である酸化グラフェン(GO:Graphene Oxide)を用いたSiアシストエッチングおよびその反応機構を報告してきた.本研究では新たにInPへのGOアシストエッチング適用を試みた.まず,InPのGOアシストエッチングにおける溶液種依存性を調査したところ,溶液に用いる酸によってアシストエッチング挙動が異なることが示された.そこで,エッチング後の試料表面を分析したところ,表面の酸化膜の有無がエッチング挙動に影響していることが示唆された.この結果は使用する溶液のInP表面に形成された酸化物の溶解度の違いがアシストエッチングにおける律速過程を支配していることが示唆された.溶液の酸化膜溶解度が高く,GOが触媒として機能する酸化剤還元が律速過程である場合は,GO直下の優先的なエッチングが進行する.一方で,溶液の酸化膜に対する溶解度が低く,酸化膜溶解が律速過程である場合はGOが酸化膜溶解を促進することはできずに物質拡散を阻害することでGOがエッチング反応を阻害し,マスクとして機能した.さらに,InPのアシストエッチングにおける酸化剤種の影響について検討を行い,使用する酸化剤によってもアシストエッチング挙動の違いが生じることが示された.GOアシストエッチングにおいてはGO上での酸化剤還元反応速度が対反応であるGO直下のInP酸化溶解反応速度と対応している.GOの酸化剤還元反応に対する触媒活性の違いがGO直下のInP酸化溶解反応速度に影響したことが示唆された.
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)