2020 Fiscal Year Annual Research Report
Handlebody decomposition of 3-manifolds and its application
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20J20545
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
小川 将輝 埼玉大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | ヒーガード分解 / ハンドル体 / 3次元多様体 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに, 得られていた3次元球面とレンズ空間のハンドル体3つによる分解におけるハンドル体同士の共通部分の位相形の研究を元にして, 今年度は3次元球面とレンズ空間のハンドル体3つによる分解でそれぞれのハンドル体の種数が1以下であるような分解の分類を行った. 3次元球面とレンズ空間のヒーガード分解のイソトピー類は唯一つに定まる事がわかっている. そのため, まずそれぞれのハンドル体分解がヒーガード分解とどのような関係にあるのかを調べた. 3次元球面とレンズ空間をハンドル体3つによって分解した時に, そのうち2つのハンドル体の和集合がハンドル体になる事がわかり, ヒーガード分解をなす事がわかった. この事実と先に述べた, 3次元球面とレンズ空間のヒーガード分解の分類の結果を使うことで, それぞれのハンドル体3つによる分解を分類する事ができた. 3次元多様体のハンドル体3つによる分解に対して安定化という操作を考える事ができる.この操作はハンドル体の種数を上げることで, 新しいハンドル体分解を得る事ができる操作である. この操作を上で得られたハンドル体分解において考えた. 3次元球面において, 全ての種数が1以下であるハンドル体3つによる分解は種数が0であるハンドル体3つによる分解を安定化することで得られる事がわかった. さらに, レンズ空間において, 全ての種数が1以下であるハンドル体3つによる分解は種数が0であるハンドル体2つと種数が1であるハンドル体1つによる分解を安定化することで得られる事が分かった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ハンドル体の種数が低い場合に限定することで, ハンドル体3つによる分解をヒーガード分解と関連づける事ができたことにより, ヒーガード分解の分類を応用することでハンドル体3つによる分解を分類する事ができた. さらに, 安定化を考えることで, それぞれの関係性も明らかにする事ができた.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に3次元球面とレンズ空間のハンドル体3つによる分解を調べる事ができた. 次年度はハンドル体の数を増やした場合について考える. 具体的には, ハンドル体4つによる分解を考える. 特に種数が1以下であるハンドル体4つによって分解される3次元多様体にはどのようなものがあるかを調べる.
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