2022 Fiscal Year Annual Research Report
X線偏光撮像とX線精密分光による活動銀河核トーラスの構造の解明
Project/Area Number |
20J20685
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
朝倉 一統 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | X線干渉計 / 高角度分解能 / 符号化開口 / X線偏光撮像 / 活動銀河核 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の研究活動として、私は主に超高角度分解能の実現を目標とする新原理のX線撮像系、多重像X線干渉計(MIXIM)の開発に従事した。MIXIM は周期的な開口部を有するマスクとX線検出器からなる撮像系で、基本的な撮像原理はピンホールカメラと同様である。2020年度からは従来のピンホールマスクに代わり多重化コーデッドマスクを導入することで有効面積を大幅に向上させ、前年度はマスク基板の薄化により低エネルギー帯域での有効面積の改善にも成功した。このような多重化コーデッドマスクを用いる場合、光源分布は符号化された状態での検出となるため、撮像性能はマスクの諸元だけでなく復号手法にも依存する。従来の簡易的な復号解析にはまだ改善の余地があったため、本年度は新たにEMアルゴリズムを採用した復号解析の開発に着手した。その結果、角度分解能の向上や偽像の抑制に成功し、同撮像系によるX線偏光撮像の可能性も見出した。これらの結果は MIXIM の開発進捗と共に博士論文として纏めており、本年度に博士(理学)の取得に至った。 また、X線分光撮像衛星 XRISM の開発やX線偏光撮像衛星 IXPE の観測データ解析にも引き続き取り組み、チームへの貢献を果たした。XRISM の打ち上げ延期等により当初の研究計画は変更を余儀なくされたが、MIXIM の開発を中心に活動銀河核周辺構造の解明に向けた先駆的な技術開発を成し遂げたと言える。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)