2022 Fiscal Year Annual Research Report
異種細胞間の接着を可能とするナノ両面テープの創製とがん免疫療法への展開
Project/Area Number |
20J20799
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大林 洋貴 九州大学, 工学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | 両親媒性ペプチド / バイオマテリアル / 超分子 / 細胞 / タンパク質 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、両親媒性ペプチド (PA) と小分子から形成される共集合型超分子に対して2種類の細胞への親和性因子を導入することで、異種細胞同士を近接可能なナノ構造体「ナノ両面テープ」を創製することを目的としている。前年度までに得られた知見を基に、当該年度はA.共集合型超分子の脂質膜に対する相互作用、B.共集合型超分子の非共有結合的なタンパク質吸着特性についての評価を進め、将来的なナノ両面テープの実現につなげることを目的に研究を行った。まずAについては、共集合型超分子が、生体膜にかぎらず人工リン脂質膜に対しても親和性や透過性を示すことを明らかとし、脂質構造体が相互作用の対象であることが示された。また、細胞内への移行メカニズムや、共集合型超分子のサイズによりその速度や内在化効率が影響を受けることについて、リアルタイムイメージングや分子動力学シミュレーションによって検証を進めた。これらの成果について、2件の国内学会および3件の国際学会で発表を行った。そのうち、国際学会であるIUMRS-ICYRAM 2022においては、Young Researcher Awards Silverを受賞した。また、この成果は、現在、筆頭著者として論文執筆を行っており、近く投稿予定である。 Bについては、共集合型超分子表面へのタンパク質の吸着および酵素反応への影響を中心に検討を進めた。特に、細胞内環境に類似した液-液相分離環境下における超分子局在と、超分子への複数酵素吸着による酵素反応速度の向上効果についてまとめた結果について、Chemical Communications誌に投稿し、表紙として採択された。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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