2022 Fiscal Year Annual Research Report
ヘキサフィリンを主とした新規環拡張ポルフィリンの合成とその応用
Project/Area Number |
20J20954
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中井 彬人 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | 環拡張ポルフィリン / ポルフィリンテープ / 縮環ポルフィリノイド / オクタフィリン / 芳香族性 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者はオクタフィリンの他にテトラブロモ[46]デカフィリンやジブロモN-縮環[22]ペンタフィリンを合成した後に、還元的脱ブロモ水素化を行うことでβ位も無置換のメゾ無置換[38]オクタフィリン、メゾ無置換[46]デカフィリンやメゾ無置換N-縮環[22]ペンタフィリンの合成を達成した。これらのメゾ無置換体は直接的環化反応では得られない分子であり、β位がブロモ化されたメゾ無置換環拡張ポルフィリンが重要な前駆体となっていることを示している。そして、比較的環構造の小さいメゾ無置換N-縮環[22]ペンタフィリンに対してはクロロ化を施すことで、メゾ位がクロロで修飾されたメゾ-クロロN-縮環[22]ペンタフィリンの合成を達成した。これは環拡張ポルフィリン初のメゾ-ハロゲン化体であり、環拡張ポルフィリンの周辺修飾に有用となる基質である。一方で、環構造の大きいメゾ無置換[46]デカフィリンやメゾ無置換[38]オクタフィリンは溶媒の種類に応じてその構造が大きく変わることを明らかにした。 さらに申請者は、メゾ無置換[38]オクタフィリンがZn(II)錯化を行うと連続的渡環-転位反応によってメゾ-メゾ直結ポルフィリン二量体が生成することを発見した。詳細な実験によって、これは内部架橋型オクタフィリンからポルフィリン二量体への構造変化であることが確認された。さらにテトラブロモ内部架橋型オクタフィリンがパラジウム触媒脱ブロモ水素化反応条件下で三重縮環ポルフィリン二量体を与えることも併せて見出した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)