2022 Fiscal Year Annual Research Report
Toward a novel response system based on dynamic structural change of redox-active quinodimethane-type molecules
Project/Area Number |
20J20972
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
菅原 一真 北海道大学, 理学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | 構造有機化学 / X線結晶構造解析 / 結晶多形 / 超混雑エチレン / 動的酸化還元系 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究に先立って、テトラアリールアントラキノジメタン誘導体の溶液及び固体状態における二重のクロミズム応答を明らかにした。そこで得られたテトラアリールアントラキノジメタンが持つ酸化還元特性を踏まえ、その特異な分子構造とそれに基づくdyrex特性を利用することで革新的な研究展開を行うことが可能である。 昨年度に引き続き、テトラアリールアントラキノジメタン誘導体の分子構造に着目した研究を推進した。OCE類の一つであるテトラアザアントラキノジメタン誘導体において、擬多形結晶中でfolded型とtwisted型構造に加え、その中間ともいえる構造を複数発現することを見出した。また、結晶中で発現した構造に応じHOMO-LUMOギャップが変化し、folded型からtwisted型の寄与が高い構造になるにつれて結晶の色調や発光色が黄色から橙色、赤色へと連続的に変化することを明らかにした。すなわち本系では、立体配座に応じたHOMO/LUMO準位の変調が可能となり、通常の二状態間のスイッチングでは成し得ない、連続的な色調及び発光色の制御を実現した。また、これらの結晶をすりつぶすことで色調および発光色が変化するというメカノクロミック挙動を示すことを見出し、その機能性材料への応用可能性を明らかにした。 一方、アントラキノジメタン誘導体のdyrex特性に焦点を当てた研究も推進した。電子ドナーあるいはアクセプターとして機能し得る誘導体を設計し、分子構造の多様性に基づく特異な酸化還元特性を利用した新奇のドナー-アクセプター系を構築した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)