2022 Fiscal Year Annual Research Report
物理的相互作用情報を用いたタンパク質の新規進化系統解析と進化モデルの構築
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20J21144
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山本 楠 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | タンパク質 / 分子進化 / タンパク質間相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
<概要> 本研究では、異種タンパク質の相互作用と関連情報からタンパク質複合体の進化についてモデルの構築を行うことが目的である。2022年度は(1)タンパク質間相互作用のスクリーニング (2)タンパク質置換アッセイ を実施し、順次データ解析と論文執筆を遂行している。具体的な内容は下記の通りである。 【(1)タンパク質間相互作用のスクリーニング】出芽酵母株のプロテアソームαサブユット7つと遺伝子置換実験に用いた相同遺伝子125の合計132について、その全通りの組合せについてタンパク質間相互作用データ取得・解析を行った。その結果、相同遺伝子間で出芽酵母の他サブユニット間との相互作用の強さが異なることが見出された。 【(2) タンパク質置換アッセイ】昨年度までに構築していた遺伝子置換実験系を用いて、プロテアソーム複合体の7つのβサブユニットをコードする遺伝子をそれぞれ発現抑制する出芽酵母株において14種計125の相同遺伝子について置換実験と評価を行った。結果、置換できる相同遺伝子はオーソログ間に限定されるほか、出芽酵母野生型に対する配列相同性との関連性についてサブユニット間で傾向が大きく異なることが見出された。また、遺伝子置換実験の結果が相互作用の消失に起因することが示唆された。 これらの結果によって、他種のタンパク質が出芽酵母のタンパク質機能を補完できる類似性の限度と、相同遺伝子の置換が細胞生育に及ぼされる影響がタンパク質間相互作用の消失により生じることが明らかになった。上記結果について論文投稿準備中である。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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