2021 Fiscal Year Annual Research Report
編集操作に対応した動的な文字列処理アルゴリズムの開発
Project/Area Number |
20J21147
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
舩越 満 九州大学, システム情報科学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | 動的文字列処理 / アルゴリズム / 組合せ論 |
Outline of Annual Research Achievements |
動的データにおける組合せ的構造の解析およびアルゴリズムの開発を目的として研究を行った. 第一に,文字列が編集された際に,編集後の文字列中の極小非反復回文を求める問題に取り組んだ.まず,文字列を1文字置換した際に消える極小非反復回文と増える極小非反復回文の個数 d が O(log n) であることを示し,それら変化する極小非反復回文を O(n) 時間・領域の前処理を行うことで O(log σ + (loglog n)^2 + d) クエリ時間で求めるアルゴリズムを提案した.この成果は国際会議 28th International Symposium on String Processing and Information Retrieval に採択され,口頭発表している. 第二に,動的な文字列における圧縮サイズの変化の解析を行うための基盤/準備として,静的な文字列における圧縮に関して以下2つの問題に取り組んだ.1つは Bidirectional Schemeとよばれる圧縮スキーマにおける Thue-Morse Words の圧縮サイズの解析,もう1つは LZ-End と呼ばれる辞書式圧縮と LZ77 圧縮との圧縮サイズの比の解析である.これらに対して得られた成果についてもそれぞれ 28th International Symposium on String Processing and Information Retrieval に採択されている. 他にも動的文字列中の特徴量の変化に関して複数の成果が得られており,学術雑誌,国際会議に投稿中・投稿準備中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第一に,文字列が編集された際に編集後の文字列中の極小非反復回文を求めるアルゴリズムの開発に取り組み,得られた成果を国際会議 28th International Symposium on String Processing and Information Retrieval に投稿,採択され,口頭発表した. 第二に,動的な文字列における圧縮サイズの変化の解析を行うための基盤/準備として,静的な文字列における圧縮に関して2つの問題に取り組み.得られた成果についてそれぞれ 28th International Symposium on String Processing and Information Retrieval に投稿,採択された. 上記に加え,動的文字列中の特徴量の変化に関して複数の成果が得られており,投稿中・投稿準備中である. 以上の通り,期待通りに研究が進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
動的データにおける組合せ的構造の解析およびアルゴリズムの開発を目的として,上述の通り順調に成果が得られている.今後も現状の方針に基づき研究を行っていく予定である.
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Research Products
(3 results)