2020 Fiscal Year Annual Research Report
嫌気性微生物を用いた創エネルギー・低炭素型下水処理システムの開発
Project/Area Number |
20J21337
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
CHEN YUJIE 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | 嫌気性膜分離技術(AnMBR) / 実都市排水 / 水理学的滞留時間 |
Outline of Annual Research Achievements |
嫌気性膜分離技術(AnMBR)リアクターをスタートアップし、細菌の培養と馴致を行い、実都市排水を処理する研究をはじめた。 この連続実験の運転により微生物の機能的ネットワークに基づいて、分子生物学実験と回分実験を行い、システムにおける微生物群集構造の変遷・分布・環境条件との関係および水理学的滞留時間(HRT)が6-12 h、温度が25℃の時、この反応槽は高いCOD除去能力を持ち、0.20 L gas/g CODremから0.26 L gas/g CODremまでの生成量が得られ、生成したガスに80%のメタンガスがあったことが確認できた。また、反応槽における汚泥濃度に対する膜の濾過効果も研究し、HRTが6-8 hの運転が望ましいことがわかった。 0.05 μmの膜より、0.4 μmの膜を用いたAnMBRリアクターが高い排水処理効果及びメダンガス生成量を得られた。低コストの観点から、0.4 μmの膜の方がより通していると考えされた。AnMBR膜洗浄の研究から、90.2%の回復効果があった結果が得られた。 以上の研究から、AnMBRリアクターがHRT 6-8時間の条件で実都市下水を処理することが可能で的と考えられる。AnMBRリアクターの処理水に50 mg/LのCOD、35 mg/Lのアンモニア窒素があって、窒素を除去するために、AnMBRリアクターの後、低コストで窒素除去技術であるAnammoxプロセスで処理する必要がある。 実験的研究のほかに、関連論文の勉強を行い、知識を積むとともに、他の研究者の研究と比べ、自分のデータのまとめ、論文の作成も始めた。他の研究者と様々な研究を協力し、分析方法をよく検討し、多くの実験及び測定方法を学んだとともに、いくつかの論文を完成させた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
沢山論文を読み、相談したことに基づいて、研究を計画的に推進した。最初に、嫌気性膜分離リアクター(AnMBR)をスタートアップし、細菌の培養と馴致を行い、実都市排水の処理に関する研究を行った。 毎日学校に通い、長期連続運転において定期的にサンプリングを行い、反応槽の運転を確認し、重要的な指標(反応槽の温度、pH、COD濃度、BOD濃度、汚泥濃度、ガス生成量及び構成等)を定期的に測り、リアクターの良好な運転効果を実現した。また、制御条件を確立し、良い研究成果を得た。連続実験の運転により微生物の機能的ネットワークに基づいて、分子生物学実験と回分実験も行い、システムにおける微生物群集構造の変遷・分布・環境条件との関係および機能を明らかにした。 この研究から、AnMBRリアクターが高効率で実際都市下水を処理する可能性を示した。 実験結果を解析し、英文学術論文をし、投稿した。 以上のように、期待通り研究が進展した。
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Strategy for Future Research Activity |
アナモックス(Anammox)プロセスの研究及び理論関係を探求し、違う排水に対する効率的に処理することを計画している。また、AnMBRリアクター及びAnammoxプロセスの融合による性能確認、脱窒脱リン効果、プロセスの運転状況の考察を計画している。 1)Anammoxリアクターのスタートアップ、細菌の培養と馴致を行う。毎日作業し、長期連続運転において定期的にサンプリングを行い、COD濃度・各態窒素濃度・リン濃度および微生物構成等を定期的に測り、リアクターの良好な運転効果を確認し、そのスタートアップの方法やプロセスの制御条件等を確立する。HRT・曝気量等の条件を制御し、徐々にリアクター内に必要な無機炭素・微生物量・DO濃度等の条件を達成する。運転条件を制御する方法を検討する。 (2)排水にカルシウムを投入し、HAP顆粒を生成するともに、リンの除去効果を研究する。また、適量のAOBとAnammox細菌維持するために、グラニュールの利用及びカルシウムの投入等を試みて、HAP-Anammox汚泥の沈殿性能、顆粒の状態等を評価する。 (3)連続実験の運転により微生物の機能的ネットワークに基づいて、分子生物学実験、FISH実験と回分実験を行い、融合したシステムにおける微生物群集構造の変遷・分布・環境条件との関係および機能を明らかにする。 (4)融合したシステムについて、反応が良く進行するために、それぞれの最適な条件(HRT、アンモニア窒素濃度及びカルシウム投入量等)を明らかにする。
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