2021 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation on the Mechanism of Gustatory Perception by Manipulation of Food Type Recognition Using VR Technology
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20J21546
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
中野 萌士 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | Virtual Reality / Augmented Reality |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題を細分化した以下の3テーマについてそれぞれ顕著な成果を挙げた. 1つ目は,拡張現実間(AR)技術を用いた食物種類の認知操作による味覚変化の持続性に関する研究である.従来,複数回食品を味わうことで視覚変調によるクロスモーダル効果は徐々に低下すると予想されていた.これに対して,多くの被験者で味覚操作の効果が持続することを明らかにした.本研究は査読付き国際論文誌に採択され,編集者の推薦論文にも選出された. 2つ目は,下方視野角を増加させたHead Mounted Display (HMD)の開発に関する研究である.下方視野角を増加させたHMDは,食事摂取を伴うARシステムに適している.今年度は,国際論文誌IEEE TVCGに採択され,国際会議ISMAR2021で口頭発表を行った.結果,Best Student-Authored Journal Paperに選出されるなど,国際的に注目を集めた. 3つ目は,メタバースで食事を行う際の支援ソフトウェアの開発に関する研究である.近年注目を集めているメタバースで生活するためには,現実空間と同様の日常的な行動を行えるように支援する必要がある.一方,HMDを装着したままの食事は現実空間の食事が視認できないため困難であった. HMDのフロントカメラから取得した現実映像に対して,機械学習技術を用いて,メタバースに食事領域のみを表示するソフトウェアを開発した.メタバース内で行った評価実験では提案手法が臨場感や食べやすさを向上させることを明らかにした.本研究は国際会議CHI2022に採択され,研究発表を予定している
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
今年度は2件の国際論文誌採択と研究に対する複数の受賞があり,当初の予定以上に進展している
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Strategy for Future Research Activity |
下方視野角を増加させたHMDを食事摂取ARシステムに応用するため,魚眼カメラを用いたビデオ透過式ARシステムの開発を予定している. また,メタバースで食事を行う際の支援ソフトウェアでは,解像度の低い食事画像が美味しさを損ねる問題がある.改造度が低い画像から三次元オブジェクトに置換することで美味しくメタバースで食事を行うことのできるソフトウェアを改良し,環境変容による視覚置換が味覚に与える影響を調査する予定である.
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Research Products
(3 results)