2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of BRD4/CBP/p300 multi-bromodomain inhibitors for MLL-rearranged pediatric acute lymphoblastic leukemia
Project/Area Number |
20J22374
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
今吉 菜月 京都薬科大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | BET / MLL / CBP/p300 / ブロモドメイン / ポリファーマコロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、未だに予後不良のMLL遺伝子再構成陽性乳児・小児急性リンパ芽球性白血病(MLL-r ALL)において、エピジェネティクス制御に基づいた新規治療法開発を目指し、新規BET阻害剤開発と新規治療法の提示を目的とする。本年度は、主に以下の2つの議題を実施した。
①新規BET阻害剤のin vivo系における抗腫瘍効果・有害事象の評価:患者病態をより反映させると考えられるpatient-derived xenograft (PDX) モデルマウスを樹立し、新規BET阻害剤のin vivo系における抗腫瘍効果を検討した。このPDXモデルマウスに新規BET阻害剤を連日経口投与した結果、治療群において有意な生存期間の延長が認められ、さらに末梢血中の腫瘍細胞割合も有意に減少したことを確認した。加えて、健常マウスに新規BET阻害剤を6週間連日経口投与し、末梢血中の血球数を測定した。その結果、BET阻害剤で多く認められる血小板減少は認められず、顕著な有害事象は生じなかった。
②CBP/p300のゲノム異常解析と抗腫瘍効果の関連性の解明:これまで検討に用いてきたMLL-r ALL細胞株を中心に、次世代シーケンサーを用いてCBP/p300のゲノム異常を解析した。その結果、今回の新規BET阻害剤がBRD4かつCBP/p300阻害作用を有することから、CBP/p300のゲノム異常によらず、細胞増殖抑制効果を示すことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に引き続きCOVID-19による影響はあったものの、MLL-r ALLに対する新規BET阻害剤の抗腫瘍効果および有害事象を評価し、論文投稿に至るまでの成果をあげることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の新規治療薬・治療法開発に貢献するためには、高い抗腫瘍効果をもつ本化合物の特徴をより詳細に評価していくことが欠かせないと考える。そこで、本年度は下記の項目を継続して実施していく。
①新規BET阻害剤における詳細な作用メカニズム解析 ②BRD4およびCBP/p300における作用メカニズムと抗腫瘍効果の関連性の解明
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Research Products
(3 results)