2022 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋エクソソームの生理的役割及び生活習慣がその機能性に与える影響の解明
Project/Area Number |
20J22415
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
渡辺 祥 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | エクソソーム / 細胞外小胞 / 骨格筋 / トランスジェニックマウス / 運動 / 肥満 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は構築したトランスジェニックマウスを用いて生体内での骨格筋由来エクソソームの体内動態及び機能解析を行った。始めに骨格筋エクソソーム上に発現するレポータータンパク質により骨格筋由来エクソソームの輸送先臓器および体内動態を解析した。その結果、これまでに我々が報告している内容と同様に骨格筋由来エクソソームは血中にほとんど流入せず骨格筋間質に局在することが示された。また他臓器への蓄積もほとんど確認できず、これらの結果は骨格筋由来エクソソームが主にオートクリン及びパラクリン様に作用し骨格筋機能維持に機能することが示唆された。詳細な解析の結果、骨格筋由来エクソソームの輸送先は主に骨格筋組織内の免疫細胞であることが明らかになった。さらに骨格筋間質から単離したエクソソームの中から、標識タンパクを発現する骨格筋由来エクソソームのみを特異的に単離した。本結果は生体サンプルから標的とする細胞由来のエクソソーム集団のみを特異的に単離した初めての例である。最後にトランスジェニックマウスをコントロール群、運動群、肥満群および運動+肥満群の4群で骨格筋由来エクソソームの形態、体内動態および中身がどのように変化するか解析を行った。その結果、運動により骨格筋由来エクソソームはその形態が小さくなり、分泌量は微増することが明らかになった。一方で高脂肪食給餌による肥満マウスでは骨格筋由来エクソソームの分泌量が大幅に増加することが示された。各群から単離した骨格筋由来エクソソームをmicroRNAシーケンス解析に供したところ、マクロファージの極性を変化させる複数のmicroRNAが見出された。本研究は生体内で内在的に産生される特定のエクソソーム群をトラッキング及び単離できる技術基盤を構築し、骨格筋由来エクソソームの生理機能について新たな知見を提供するものである。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Skeletal muscle releases extracellular vesicles with distinct protein and microRNA signatures that function in the muscle microenvironment.2022
Author(s)
Sho Watanabe, Yuri Sudo, Takumi Makino, Satoshi Kimura, Kenji Tomita, Makoto Noguchi, Hidetoshi Sakurai, Makoto Shimizu, Yu Takahashi, Ryuichiro Sato, Yoshio Yamauchi
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Journal Title
PNAS Nexus
Volume: 1
Pages: pgac173
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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