2021 Fiscal Year Annual Research Report
オートファジー抑制因子Rubiconが加齢に伴い増加するメカニズムの解明
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20J22554
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
大場 柾樹 芝浦工業大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | Rubicon / ショウジョウバエ / 老化 / オートファジー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではショウジョウバエRubiconが加齢に伴い増加するメカニズムを解明するため、加齢に伴い変動するRubicon翻訳後修飾のLC-MS/MS解析を施行した。昨年度までに、Rubicon過剰発現ハエ雄由来のハエ全身サンプルを用いて加齢に伴うリン酸化の変動を同定したが、雌由来のサンプルではシーケンスカバー率が低く、翻訳後修飾変動の同定には至らなかった。そこで、雌由来Rubiconのシーケンスカバー率向上を目的として、SDS-PAGEゲルからのRubiconタンパク質の抽出、および限外ろ過カラムによる濃縮を行った。最終的に雄と同等のカバー率が得られたため加齢および雌雄間で翻訳後修飾を比較した結果、雌ではリン酸化の変動が認められないことが明らかとなった。これらの結果は、Phos-tag SDS-PAGE解析でも確認された。さらに、ハエ頭部から抽出したサンプルを用いてPhos-tag SDS-PAGE解析した結果、リン酸化部位が顕著に増加していることを見出した。Rubiconのリン酸化変動に性差がみられたことから、Rubiconの機能にも性差があるのではないかと考え、現在オートファジー抑制機能に対する影響について解析を進めている。今後はRubiconと相互作用するタンパク質の解析や、Rubiconの細胞内局在を検討することで、Rubiconのリン酸化変動の意義を明らかにしていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
加齢に伴い変動するショウジョウバエRubiconの翻訳後修飾を解析し、加齢に伴う翻訳後修飾の変動に性差があることを明らかにしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
同定されたRubicon修飾の性差の意義について検討するため、Rubiconと相互作用するタンパク質の解析およびキナーゼの解析を進める。
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