2021 Fiscal Year Annual Research Report
小分子結合ペプチドの分子進化工学的スクリーニング探索とバイオイメージングへの応用
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20J22783
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
山本 美月 山梨大学, 医工農学総合教育部, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | Directed evolution / SELEX / PUREシステム / cDNAディスプレイ / 蛍光ラベリング / 部位特異的ラベリング / 反応性ペプチドタグ |
Outline of Annual Research Achievements |
DBCOとは異なる合成小分子に対してPUREシステムにより調製した数兆種類のcDNAディスプレイ型ペプチドタグライブラリーからのSELEXにより、新規の小分子結合ペプチドタグの探索を行なった。NGS解析により同定したmRNAディスプレイ(in vitro virus)型ペプチドタグクローンを合成小分子でプルダウンし、定量PCR解析を行なった結果、合成小分子依存的な結合が確認された。そして、Fmoc固相ペプチド合成法によりペプチドタグクローンの化学合成を行い、合成小分子との反応物をMALDI-TOF質量分析により解析した結果、合成小分子が部位特異的に共有結合していることも判明した。また、創製した小分子反応性ペプチドタグの標的タンパク質ラベリング性能をゲル内蛍光イメージング解析で評価した結果、PUREシステムにより調製した合成小分子反応性ペプチドタグをN末端やC末端に融合したモデル標的タンパク質(ジヒドロ葉酸還元酵素DHFR)が、複数種類の蛍光プローブ(テトラメチルローダミンTMR、シリコンローダミンSiR、Janelia Fluor 549等)で修飾した合成小分子によりPUREシステム内で特異的に蛍光ラベルされていることが判明した。次に、動物細胞内に発現させた合成小分子反応性ペプチドタグ融合タンパク質を合成小分子で修飾した蛍光プローブで処理し、蛍光顕微鏡観察を行なった結果、合成小分子反応性ペプチドタグに特異的に蛍光ラベルがされていること、複数種類の動物細胞株(HEK293、COS-7、HeLa等)内で蛍光ラベルが可能であること、様々なタンパク質(核局在GFP、チューブリン、ヒストン等)を蛍光ラベル可能であること、複数種類の蛍光プローブ(青色クマリン、緑色フルオレセイン、赤色TMR、近赤外SiR等)で蛍光ラベル可能であることも判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
DBCOとは異なる合成小分子に対してPUREシステムにより調製した数兆種類のcDNAディスプレイ型ペプチドタグライブラリーからのSELEXにより、新規の小分子結合ペプチドタグの探索を行い、NGS解析により同定したmRNAディスプレイ(in vitro virus)型ペプチドタグクローンを合成小分子でプルダウンし、定量PCR解析を行なった結果、合成小分子依存的な結合が確認されたため。そして、Fmoc固相ペプチド合成法によりペプチドタグクローンの化学合成を行い、合成小分子との反応物をMALDI-TOF質量分析により解析した結果、合成小分子が部位特異的に共有結合していることも判明したため。また、創製した小分子反応性ペプチドタグの標的タンパク質ラベリング性能をゲル内蛍光イメージング解析で評価した結果、PUREシステムにより調製した合成小分子反応性ペプチドタグをN末端やC末端に融合したモデル標的タンパク質(ジヒドロ葉酸還元酵素DHFR)が、複数種類の蛍光プローブ(テトラメチルローダミンTMR、シリコンローダミンSiR、Janelia Fluor 549等)で修飾した合成小分子によりPUREシステム内で特異的に蛍光ラベルされていることが判明したため。次に、動物細胞内に発現させた合成小分子反応性ペプチドタグ融合タンパク質を合成小分子で修飾した蛍光プローブで処理し、蛍光顕微鏡観察を行なった結果、合成小分子反応性ペプチドタグに特異的に蛍光ラベルがされていること、複数種類の動物細胞株(HEK293、COS-7、HeLa等)内で蛍光ラベルが可能であること、様々なタンパク質(核局在GFP、チューブリン、ヒストン等)を蛍光ラベル可能であること、複数種類の蛍光プローブ(青色クマリン、緑色フルオレセイン、赤色TMR、近赤外SiR等)で蛍光ラベル可能であることも判明したため。
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Strategy for Future Research Activity |
動物細胞内に発現させた合成小分子反応性ペプチドタグ融合タンパク質を、ユビキチンリガーゼ結合リガンドで修飾した合成小分子で処理し、蛍光顕微鏡観察や免疫ブロッティング、発光測定による解析を行い、様々なタンパク質(GFP、核局在GFP、アクチン、チューブリン、ヒストン、ルシフェラーゼ等)の分解誘導によるノックダウンが可能であるかどうか、複数種類の動物細胞株(HEK293、COS-7、HeLa等)内で分解誘導によるノックダウンが可能であるかどうか、今後、解析していく予定である。
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Research Products
(9 results)