2021 Fiscal Year Annual Research Report
神経幹細胞の運命制御におけるTIMP3 の機能解析
Project/Area Number |
20J23093
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
方 凌艶 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
|
Keywords | 成体神経幹細胞 / 胎生期神経幹細胞 / 細胞外タンパク質 |
Outline of Annual Research Achievements |
胎生期の神経幹細胞の中に成体神経幹細胞の「起源細胞」が存在することがわかっている。しかし、この「起源細胞」がどのようにして形成され、成体まで維持されるのかはあまり明らかになっていない。本研究では、「細胞が如何にして自分の環境を制御するか」という観点からこれらの問いに答えることを目指した。
マウス胎児脳組織を用いて、起源細胞が細胞外タンパク質分解抑制因子を高発現することを発見した。この因子を欠損したマウスを解析することにより、この因子は起源細胞の形成には必須ではないが、成体までの維持には重要であることが示唆された。また、この因子は胎生期神経幹細胞での未分化シグナルを活性化させ、幹細胞維持に貢献し得ることを示した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
起源細胞に高発現する細胞外タンパク質分解抑制因子について、起源細胞の形成・維持におけるその必要性を検討することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
細胞外タンパク質制御因子がどのようにして幹細胞維持に貢献するのか、下流メカニズムの解明を試みる。
|