2022 Fiscal Year Annual Research Report
A novel role of glycolytic metabolites in adipocytes: signalling molecules that regulate lipid metabolism
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20J23198
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
NG SU PING 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | Adipocyte / Methylglyoxal |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、『解糖系代謝物による脂質代謝シグナル制御機構』モデルの立証に、モデル代謝物であるメチルグリオキサール(MG)の脂肪細胞における糖・脂質代謝関連シグナル伝達機構への関与を解析してきた。昨年度までの解析で、3T3-L1脂肪細胞において、MGはインスリン刺激による糖取り込み活性を阻害することを見出した。MGによる糖取り込み阻害に関しては、MGがmTORC1を活性化することでインスリン抵抗性様の作用を引き起こしている可能性を見出した。 本年度は、MGによるmTORC1の活性化機構について解析を進めるとともに、インスリン抵抗性の主要な要因の一つであるインスリン受容体基質IRS1のセリン残基のリン酸化に着目することで、MGによる糖取り込み阻害機構の解明を行った。その結果、MGが3T3-L1脂肪細胞においてストレス応答性MAPキナーゼであるp38の活性化を介してmTORC1を活性化することを見出した。また、MGは炎症性サイトカイン(Il6、Ccl2)の発現を上昇させ、その発現上昇は、炎症に関わるシグナル伝達経路で中心的な役割を果たす TAK1の阻害で抑制された。さらに、MGによるp38-mTORC1経路の活性化もTAK1の阻害剤により抑制されたことから、MGは脂肪細胞においてTAK1-p38-mTORC1経路を活性化することが明らかとなった。MGによるTAK1-p38-mTORC1経路の活性化はIRS1のセリン残基のリン酸化上昇に寄与しており、TAK1-p38-mTORC1経路の阻害でMGによる糖取り込み阻害が解除されたことから、MGによるインスリン抵抗性様の作用はTAK1-p38-mTORC1シグナル伝達経路の活性化が関与していることが強く示唆された。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)