2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20J23393
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山岸 拓幹 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | シリルシラノラート / シリル化 / パラジウム |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究を通して、ジメチルシリルシラノラートがパラジウムや銅などの遷移金属触媒存在下高いシリル基供与能を示すシリル化剤として働くことを明らかにした。一方で、その原料のジクロロテトラメチルジシランに由来した構造的制約から、ジメチルシリルシラノラートを用いた場合には少なくとも2つ以上メチル基が置換したシリル基しか導入できなかった。そこで、この課題を克服すべく、ジフェニルシリルシラノラートを新たに着想した。ジフェニルシリルシラノラートは対応するクロロシランとアミノジフェニルシリルリチウムとの間でのケイ素-ケイ素結合形成を鍵として合成できると考えた。種々の検討の結果、事前に調製したジフェニルアミノシリルリチウムをクロロシランに作用させ対応するアミノジシランを系中で発生させたのち、アミノジシランを加水分解し続けて脱プロトン化することで、ジフェニルシリルシラノラートを合成する手法を確立した。本合成法を用いることで、クロロシランに由来する多様なシリル基を供与可能できるジフェニルシリルシラノラートを合成できた。実際にジフェニルシリルシラノラートをパラジウム触媒存在下臭化アリールのシリル化反応に適用したところ、導入されるシリル基の立体的、電子的性質にかかわらず、目的のシリル化体が良好な収率で得られることを見いだした。従来シリル化剤を用いた場合には導入が難しいトリイソプロピルシリル基や、クロロメチル部位を有するシリル基も導入できた。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)