2021 Fiscal Year Annual Research Report
波長/偏光変換を用いたモード分解光コムスペクトル計測手法の開発
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20J23577
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
是澤 秀紀 徳島大学, 大学院先端技術科学教育部, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | デュアルコム分光法 / 偏光計測 / 分光計測 / デュアルコム分光偏光計 / ジョーンズ行列偏光計 |
Outline of Annual Research Achievements |
偏光制御パルス列を用いたデュアルコム分光偏光計に関する研究を実施している. これまで, ジョーンズ行列偏光計は偏光変調が必須であり, これは装置の性能を制限していた. そこで, 前年度は, ジョーンズ行列偏光計に偏光変調なしに偏光状態を決定できるデュアルコム分光偏光計を融合することで, 偏光変調フリーに高速な計測が可能なデュアルコム分光ジョーンズ行列偏光計(DCS-JMP)を開発し, 既知の偏光サンプル(複屈折サンプルとして1/4波長板, 旋光性サンプルとしてファラデーローテータ)のジョーンズ行列を測定したところ, 測定値と理論値がおおよそ一致していることを確認した. しかしながら, 偏光制御パルス列の生成部分の干渉計の空気揺らぎによりパルス間の位相が不安定であったため, 測定精度が予想していた値より大幅に下回っていた. 今年度は, 主に干渉計揺らぎの解決を行なった. そこで, 干渉計の空気揺らぎによる位相不安定性を補償するために, 干渉計にピエゾミラーを導入し, パルス間の光路長差が一定になるように安定化制御を行なった. その結果, 安定化制御を行わない場合よりも, パルス間の位相精度が大幅に向上した. この結果を踏まえて, DCS-JMPを用いて既知の偏光サンプル(複屈折サンプルとして1/4波長板, 旋光性サンプルとしてファラデーローテータ)のジョーンズ行列を測定したところ, ピエゾミラーによる安定化制御による位相精度の大幅な向上により, 予想していた通りの測定精度を得ることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
干渉計揺らぎの原因の調査と解決に想定していた以上に時間を要し, 本来今年度に実施する予定であったデュアルコム分光ミュラー行列偏光計への拡張の検討, 実験を行うことができなかったため.
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度では偏光制御パルス列を用いたデュアルコム分光ジョーンズ行列偏光計において良好な基礎特性を得ることができたため, 次年度ではデュアルコム分光ミュラー行列偏光計への拡張を検討する.
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Research Products
(3 results)