2023 Fiscal Year Annual Research Report
Mathematics and Philosophy of Set Theory of the Continuum
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20K00010
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
藤田 博司 愛媛大学, 理工学研究科(理学系), 講師 (60238582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒川 英徳 金沢大学, GS教育系, 准教授 (30710230)
菊池 誠 神戸大学, システム情報学研究科, 教授 (60273801)
池田 真治 富山大学, 学術研究部人文科学系, 准教授 (70634012)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 連続体問題 / 連続体の哲学 / 数理哲学史 / 数理論理学 / 公理的集合論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではまず数学基礎論の従来の理解を問いなおす作業を進めた。まず、研究代表者および3名の研究分担者(池田・菊池・黒川)がそれぞれに文献の検討 をおこなった。2021年度には以下のテーマを中心に研究が行なわれた。(1)ニュートンとライプニッツの無限小解析、および、その哲学的批判者たちの議論 の検討(池田)(2)集合論における連続体問題研究の現状の分析とその哲学的評価(藤田)(3)現代の数学基礎論において連続体の論理的代替物として研究されて いる2階の自然数論および実閉順序体の理論の現状の分析(菊池)(4)証明や計算、構成といった概念の数学的定式化についての論理学的および哲学的考察(菊 池・黒川) 現時点での実績をまとめたものとして、位相数学の基礎概念を概説した書籍『位相空間のはなし』(日本評論社)を藤田が2022年7月に出版した。この書籍におい ては、位相数学の諸概念をあえてイデア的なものと位置づけ、図形的・直観的なイメージの世界と抽象的な論理の世界の往還をテーマとして解説している。ま た、藤田は、雑誌『数理科学』2022年7月号に、位相空間の距離づけ理論を概説した記事「距離空間と距離化定理」を執筆した。藤田・菊池・池田は、雑誌『数 学セミナー』に実数と連続体に関連した記事をそれぞれ執筆し、これらは2023年6月号に掲載予定である。 研究計画の最終年度である2023年度には、公理的集合論の研究の最先端の状況を議論する研究集会「巨大基数と連続体」(2023/10/24-27, 京都大学数理解析研究所)を開催した。また、これまでの研究成果をもとに共同討議する機会として「第2回ロジック・ウィンタースクール」(2023/12/26-29, 愛媛県松山市)を開催した。
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Research Products
(9 results)