2020 Fiscal Year Research-status Report
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20K00013
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
安部 彰 三重県立看護大学, 看護学部, 准教授 (60516847)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 身体拘束(抑制) / 看護倫理 / 医療倫理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、医療における身体拘束の是非をめぐる規範的検討を基軸に据えつつ、その倫理的論点を網羅的・体系的に検討することにある。 研究開始年度にあたる2020年度は、主に国内の関連文献を収集しつつ、その一部について精査した。主な成果は、以下の2点である。 (1)国内の関連文献リストの作成。(2)身体拘束の倫理的論点の整理および検討。そしてこの検討のとくに注目すべき成果として、日本における身体拘束の規制の現状(その内容および方法)が身体拘束にかかわる看護師の倫理的ディレンマをより深刻なものとしている可能性が、これまで看過されがちな論点であることがあらためて示唆された。 なお残念ながら今年度は以上の成果を公にするにはいたらなかった。その大きな足かせとなったのは、COVID-19の流行により、その対応に要する諸学務が増加し研究時間が逼迫したこと、また成果を発表する予定であった学会がオンライン開催に変更になったことである(詳細については後述する)。しかしその他方で、オンライン研究会では、インフォーマルなかたちではあるが、研究の進捗状況について報告し、有益な示唆を得ることができた。また勤務先大学で担当している看護倫理の授業でも、本研究に関連する授業内容について、現役の看護師でもある受講生から有益な示唆を得ることができた。したがって以上の研究成果は今後整理ができしだい順次さまざまな機会および媒体において公開していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
すでに述べたように、国内の関連文献リストの作成および身体拘束の倫理的論点の整理および検討は進めることができたが、その成果を公にするにはいたらなかったため、上記の自己評価とする。またその理由も上述のとおりである。すなわち再説すれば、研究を進展させる大きな足かせとなったのは、COVID-19の流行により、その対応に要する諸学務が増加し研究時間が逼迫したこと、また成果を発表する予定であった学会がオンライン開催に変更になったことである。なお後者については、私が大会実行委員であったため、その役責を果たすことを優先した結果である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究2年目にあたる2021年度の課題は、以下の3点である。 (1)前年度の研究成果の公表。(2)国内の関連文献の収集および精査の継続。(3)国内外の関連分研究の収集および精査。 現時点ではCOVID-19の流行が続いてるため、その対応に要する諸学務が増加し研究時間が逼迫している状況に大きな変化はないが、そのぶん工夫をして研究時間の捻出に努める。 また研究成果の公表は、所属学会での発表または勤務先大学の紀要への論文投稿によりおこなう予定である。他方で、昨年度にひきつづき、オンライン研究会において進捗状況を報告するとともに、勤務先大学では研究成果を反映させた授業をおこなうことで、本研究にたいする批評を得る機会を確保しつつ、その精度をさらに高めていく予定である。
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Causes of Carryover |
購入を予定していたノートパソコンの購入が遅れたことによる。遅れた理由は、COVID-19の流行への対応業務の増加にともない勤務先の研究室の備品であるパソコンをもちいて研究に従事する機会が相対的に増えて自宅での研究時間が減少したことから、ノートパソコンを喫緊に購入する必要性が薄れたことによる。したがって今年度あらためて購入する予定である。 他方で、当初購入を予定していた文献数が少なったことによる。その理由は、関連文献の刊行点数が想定よりも少なったためである。したがって今年度あらためて購入する予定である。
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