2020 Fiscal Year Research-status Report
Conceptions of Multicultural Toleration from Puritan Perspectives
Project/Area Number |
20K00108
|
Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
森本 あんり 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (10317349)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩井 淳 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (70201944)
竹澤 祐丈 京都大学, 経済学研究科, 准教授 (60362571)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | アメリカの恩寵 / 初期アメリカ / ピューリタニズム / 先住民 / 寛容 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、コロナ感染拡大防止のため、研究活動の実質的な展開に支障をきたした。研究会の開催はすべてオンラインとなり、遠方からの出席が可能になるなどの利点も生じたが、直接の対面による意見交換と同じ意義をもつにはほど遠い。 その中でも、研究代表者と研究分担者が共同で所属し企画を担っている学会活動は積極的に続けられた。本研究計画の主たる活動プラットフォームである日本ピューリタニズム学会では、読書会(ロバート・D・パットナムほか『アメリカの恩寵──宗教は社会をいかに分かち、結びつけるのか』柏書房、2019年)が全部で9回実施されたし、関西研究会では第一次世界大戦後の分離主義運動とカトリック人民党をめぐる研究発表がなされ、初期アメリカ学会との協賛研究会では「初期アメリカの人種と宗教」について、また「18世紀北アメリカ北東部における先住民史の再検討」についての研究発表がなされ、有意義な学びと討論が展開された。 研究代表者は、長年の研究成果をもとに『不寛容論――アメリカが生んだ共存の哲学』(新潮選書、2020年)を刊行した。これは、ピューリタニズムの寛容論を歴史と現代の諸局面において考察したもので、本研究計画の中核的な成果の一部となる。その後この出版をめぐり、国内外の社会問題に寛容の観点から見解を求められて執筆する機会も重なった。研究分担者の研究業績については、別項を参照。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記のように、コロナ感染拡大防止のため、研究者間の人的交流もなく、研究目的の調査や出張などが厳しく制限を受けたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に従って進める。研究に必要な物品や書籍の購入も遅滞しているが、感染状況の収まりにより、今年度は改善するものと考えている。また、研究代表者の出版活動に継起して、学会発表や講演の機会が続く予定である。
|
Causes of Carryover |
コロナ感染拡大防止のため、研究活動の一部に支障が生じたため
|