2022 Fiscal Year Research-status Report
Intermediality in advertising for pleasure products in the interwar Japan
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20K00163
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Research Institution | Kyoto University of the Arts |
Principal Investigator |
前川 志織 京都芸術大学, 芸術学部, 専任講師 (80805664)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | デザイン史 / 広告 / 嗜好品 / 間メディア性 / 視覚文化論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、視覚文化論の観点から、戦間期日本における広告表現、とくに嗜好品の一種である洋菓子の広告が、挿絵・漫画、写真・映画という隣接する大 衆的な視覚メディアといかなる関係をもったかを立体的・動態的に考察することである。2022年度は、2021年度に引き続きコロナ禍の影響のため、海外を含め資料所蔵機関への出張調査を主とした当初計画を変更し、「写真・映画」関連資料の収集、およびこれまでに収集した関連資料の電子化やメタデータ入力による資料の整理とその分析に重点を置いた。その結果、製菓会社のPRや企業内工房に関連する貴重な資料などを収集した。また、本計画に関連する分担執筆や口頭発表も行った。上記に関連する主たる研究実績は次の通りである。
(1)分担執筆:「(コラム)広告としての「少女」の身体 ――ポスター《森永ミルクチョコレート》(一九三七年)を手がかりに」(以前執筆した論文を一部抜粋し再構成したものに、タイアップ映画との関連の検討を一部加筆修正した。) (2)口頭発表: 「「外地」における日本製洋菓子の広告戦略:子ども像を手がかりに」(日本製洋菓子商品が、十五年戦争期の「外地」において、どのような広告 戦略をとり、その広告がどのような「憧れの姿」を描いて発信したか、その過程でどのようなメディア間での連動が図られたかについて、特に子ども像に焦点を あて、総動員体制と消費文化との複雑な交差との関連などから考察した。)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナの状況を鑑み、遠方の資料所蔵機関への出張調査を十分に行うことができなかった。また、本務先での育休教員の兼任業務が繁忙につき、調査研究活動が21年度に比べ十分に確保ができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度には、洋菓子の広告デザインと「挿絵・漫画」との間メディア性について、遠方の資料所蔵機関への出張調査を再開し、引き続き、これまでに収集した関連資料の電子化やメタデータ入力による資料の整理とその分析を行うとともに、広告の文化的・社会的意味の変容との関連性を考察し、 得られた結果を取りまとめ、成果発表を行う。 洋菓子の広告デザインと「写真・映画」との間メディア性についても、2022年度には、遠方の資料所蔵機関への出張調査を再開し、引き続き、これまでに収集した関連資料の電子化やメタデータ入力による資料の整理とその分析を行うとともに、広告の文化的・社会的意味の変容との関連性を考察し、 得られた結果を取りまとめ、成果発表を行う。さらに、これら2つのテーマを総合的に再検討し、本研究テーマの総括を行う。
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Causes of Carryover |
コロナの状況を鑑み、遠方の資料所蔵機関への出張調査を十分に行うことができず、本務先での育休教員業務の兼任業務が繁忙につき、調査研究活動の十分な確保が叶わなかったことが理由である。 使用計画として、洋菓子の広告デザインと「挿絵・漫画」「写真・映画」との間メディア性について、遠方の資料所蔵機関への出張調査を再開し、引き続き、これまでに収集した関連資料の電子化やメタデータ入力による資料の整理とその分析を行うとともに、広告の文化的・社会的意味の変容との関連性を考察し、 得られた結果を取りまとめ、成果発表を行う。 さらに、これら2つのテーマを総合的に再検討し、本研究テーマの総括を行う計画である。
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