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2023 Fiscal Year Research-status Report

4~11世紀の柱頭彫刻に関する研究 - 南ガリアを中心として

Research Project

Project/Area Number 20K00174
Research InstitutionJosai University

Principal Investigator

奈良澤 由美  城西大学, 現代政策学部, 教授 (60251378)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywords柱頭 / 彫刻 / 古代末期 / 初期中世 / プロヴァンス / イタリア / 再利用
Outline of Annual Research Achievements

前年度にプロヴァンス地方における古代末期および初期中世の石造彫刻をめぐる総括的な研究において、残存する柱頭の年代比定と様式について分析研究を行ったが、2023年度は文献資料収集を継続するとともに、仏文論文を執筆、 校正作業を続けた。とくに、ジューク(ブーシュ=デュ=ローヌ県)のノートル=ダム=ド=コンソラシオン礼拝堂出土の柱頭、およびサン=パンタレオン小教区聖堂(ヴォークリューズ県)の再利用柱頭の年代が古代末期に遡る可能性があり、残存柱頭作例の年代を再考した。また、マルセイユのサン=ヴィクトール修道院クリュプタの「聖ラザールの洞窟」の柱頭の改変問題について、新しい写真資料をもとに分析を進めた。
2月にイタリアの現地調査を実施。ミラノのサンタンブロージョ聖堂、司教座聖堂地下の洗礼堂遺跡、サン・ロレンツォ聖堂、サンティ・アポストリ・エ・ナザロ・マッジョーレ聖堂において、再利用の古代柱頭、保存されている初期中世の彫刻群の調査・撮影をし、資料を収集。ローマのアラパキス博物館においてアカンサス装飾の観察分析と資料収集。ノーラ/チミティーレの初期キリスト教時代のバシリカ群、とくに聖フェーリクスの墓を囲む空間の柱の再利用状況を調査し撮影。
ノーラ/チミティーレのバシリカ群は、後代に大きな改修が続けられ、聖フェーリクスの墓とその周辺の空間演出について、不明な点が多く残されている。ここ1世紀近くにわたり多くの考古発掘が行われてきているが、それらの調査報告を収集し、問題点を明確にしつつ調査研究を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2022年度まで現地調査を行うことができなかったため、いくつかの重要なモニュメントの研究が進んでいない。ただ、以前の調査と文献資料、さらに現地の研究者との情報交換から、遅れつつも成果を得ている。

Strategy for Future Research Activity

2022年度まで海外渡航ができず現地調査を進めることが出来ない状況であったため、2024年度は出来る限り現地調査を行う予定である。とくにヴィエンヌ(イゼール県)サン=ピエール聖堂の柱頭群は古代末期と11世紀の時代的特徴を検証するために重要であるので、現地調査を行いたい。
また、イタリアとの影響関係を検証するために、ローマの古代および初期中世の柱頭を調べる。また、ノーラのバシリカ群についての研究も継続する。

Causes of Carryover

コロナ禍で現地調査ができなかったため、次年度においても調査を続ける必要があるので。

  • Research Products

    (1 results)

All 2024

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 古代末期の『聖人の墓』の記憶とその回復 ~ 発掘・研究史の再検証2024

    • Author(s)
      奈良澤由美
    • Organizer
      シンポジウム「古代」の記憶の回復をめぐって

URL: 

Published: 2024-12-25  

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