2022 Fiscal Year Research-status Report
Re-examination of the wall paintings from the site of Fayaztepa, southern Uzbekistan
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20K00185
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
影山 悦子 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (20453144)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 中央アジア / クシャーン朝 / バクトリア / 仏教美術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ウズベキスタン南部に位置するファヤズテパ仏教遺跡から1970年前後に出土した壁画を研究対象とし、その制作年代および歴史的背景を明らかにすることを目的としている。 3年目である2022年度は、ウズベキスタンとタジキスタンに出張し、ファヤズテパ遺跡出土壁画および関連する出土資料の実物調査を計画していた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、2年半の間、主要な研究対象であるファヤズテパの壁画を調査することができなかったため、タジキスタン出張は延期し、11月と翌年2月にウズベキスタンに出張し、サマルカンド考古学研究所にて、ファヤズテパ遺跡出土壁画とザールテパ遺跡出土壁画の実物調査を行った。11月25日には、サマルカンド考古学研究所と共同で、ウズベキスタンから出土した壁画の保存修復と研究について話し合う国際ワークショップを、サマルカンドの観光・文化遺産シルクロード国際大学において開催した。 1月にはパリに出張し、ルーブル美術館で開催されていたウズベキスタン展とギメ美術館で開催されていたアフガニスタン展を見学し、ファヤズテパ遺跡の出土資料や周辺地域の考古資料の調査・記録を行うことができた。滞在中には、フランスの研究者と中央アジアにおける考古学調査について情報交換を行った。 年間を通して、中央アジアの仏教美術に関する著作、論文の収集につとめた。2020年度と2021年度に刊行した報告書『ウズベキスタン南部ファヤズテパ遺跡出土初期仏教壁画の保存修復』1, 2巻の内容をふまえた論文も発表されており、中央アジアの初期仏教美術に関する研究が活発になっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度にロシアのエルミタージュ美術館において、2022年にタジキスタンの国立古代博物館において、関連する壁画の実物調査を行う予定だったが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、海外出張を延期したため。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である2023年度は、夏に、サマルカンド考古学研究所の保存修復専門家を招へいし、中央アジアの壁画に関する国際シンポジウムを開催し、これまでの共同研究の成果を報告する。秋にはサマルカンド考古学研究所を訪れ、ファヤズテパ遺跡とザールテパ遺跡の壁画の実物調査を行う。国際シンポジウムの報告内容と、新たに修復が完了したファヤズテパ遺跡の壁画の写真と研究成果を一冊の報告書にまとめて公刊する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大により、2020・2021年度に海外出張をすることができなかったため、海外旅費が未使用となっていた。2022年度は、後半に海外出張が可能になり、当該年度の出張を行うことはできたが、その前の2年間に予定していた出張を行う余裕はなかった。 2023年度は、できるだけ日程を調整して、延期している海外出張を行う予定である。
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Research Products
(8 results)