2020 Fiscal Year Research-status Report
General Study of Music Documents in Exhibitions during Meiji Period -Towards Archiving Exhibited Works-
| Project/Area Number |
20K00210
|
|---|
| Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
|---|
Principal Investigator |
松村 智郁子 東京藝術大学, 音楽学部, 講師 (60436699)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
| Keywords | 明治期 / 博覧会 / 音楽資料の展示 / 日本人製作の洋楽器 / 楽器 / 新聞 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は明治期に国内外で開催された10種類の博覧会[国内5種類:京都博覧会(全10回)、湯島聖堂博覧会、内国勧業博覧会(全5回)、東京勧業博覧会。国外5種類:ニューオーリンズ綿百年期博覧会、ロンドン衛生万国博覧会、ロンドン発明博覧会、シカゴ・コロンブス万国博覧会、第3回パリ万国博覧会。]における「音楽に関連する出品物(日本製)」について、現存する関連資料を包括することを目的とする。
2020年度は、調査対象としている10種類の博覧会の主要文献および関連資料の所蔵館など各情報を主にweb上のデータベースを利用して集結させることに加え、東京国立文化財研究所編『明治期美術展覧会出品目録』中央公論美術出版、1994、独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所編『明治期府県博覧会出品目録明治四年～九年』中央公論美術出版、2004、に掲載の博覧会出品作品の中から音楽・芸能に関連する作品の名称、出品者など関連情報をリスト化した。
また、明治期に刊行の『日出新聞』日出新聞社、1889-1895(国立国会図書館蔵)の調査を通して、国内外の博覧会[京都博覧会、ロンドン発明博覧会、シカゴ・コロンブス万国博覧会、第四回内国勧業博覧会]に関する情報を収集した。紙面には、各博覧会の出品物や出品状況に関する見解などの詳細に加え、京都博覧会において「附博覧会」とされた都踊りや茶道の関わり方なども記され、博覧会の開催に至る経緯を時系列毎に追うことが叶った。記事のみならず、博覧会に関連する挿絵(会場の外観、展示風景、展示物)や広告(賞品の授賞歴を記載)にも多く含まれ、これらは明治期の博覧会における視覚的記録として、新たな視点による資料群の一つであると考えている。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は、新型コロナウイルス感染防止対策が講じられ、国内外の出張をはじめ、国立国会図書館などの公共機関においても利用制限が課された。そのため、本研究における実地調査の部分に遅れが生じた。
|
| Strategy for Future Research Activity |
2021年度も新型コロナウイルス感染防止対策が講じられているため、出張や調査など実行が困難なことも多いが、調査対象としている10種類の博覧会の主要文献、関連資料および『日出新聞』調査の継続、調査済み資料の精読を通し研究成果をまとめたいと考えている。
|
| Causes of Carryover |
2020年度は、新型コロナウイルス感染防止対策が講じられ、国内外の出張および国立国会図書館などの調査も制約を受けた。そのため本研究の調査にも遅れが生じ、旅費、人件費・謝金をはじめとする研究費の使途にも影響を及ぼした。
|
