2022 Fiscal Year Research-status Report
バシェ音響彫刻の多面的活用のためのアーカイブと持続的保存方法の研究
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20K00211
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
三枝 一将 東京藝術大学, 美術学部, 准教授 (60529949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐野 文良 東京藝術大学, 大学院美術研究科, 教授 (10334484)
平 諭一郎 東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 特任准教授 (10582819)
古川 聖 東京藝術大学, 美術学部, 教授 (40323761)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 音響彫刻 / バシェ / 保存 / 修復 / アーカイブ / 3DCAD / 芸術資源の活用 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度に於いては、メディア作品等の修復・再演・活用についての具体的な事例について、山口情報芸術センター(YCAM)の渡邊朋也氏を招いてオンライン研究会を実施した。故三上晴子作品の修復・再演の事例から、法的な側面や技術のアップデートの問題について、より実践的な学びの機会となった。大阪万博で展示されたバシェ作品については法的な部分をクリアにすることが必要であることが共有された。また、2021年に開催された「再演ー指示とその手順ー」展の図録(バシェについてのテキストは分担者の平諭一郎氏が担当)が出版された。残存部材の3DCADデータ化と材料分析調査については、代表者および協力者が多忙であったため、思うように進めることができなかった。本年度が研究の最終年であったが、1年間の延長を行って活用と継承についてまとめ、データ類のアーカイブ化を完成させる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
現在東京芸術大学取手校地に保管されている残存部材のの採寸調査と、3DCADデータ化を終了させる予定だったが、代表者および協力者が多忙であったため、思うように進めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる今年度は、形状・構造の3Dデータと材料分析による材質データを統一様式としてまとめ、これまでの資料データとともに東京藝術大学未来創造継承センターにてアーカイブ・管理・公開する流れをつくる。また、これらのデータ用いて、構造、材質、音の響きの関係を紹介する動画を作成して公開する。修復された作品および残存部材について、今年度は特に法的側面からも活用の展開を検討して、所有者と協議しつつ持続的な活用に向けて具体的な施策へと結びつける。
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Causes of Carryover |
本年度は研究代表者および協力者が多忙であったため、研究活動に遅延が出ている。よって研究期間を1年間延長することとした。次年度に集中して研究を行うため、予算を残す必要が生じた。
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