2021 Fiscal Year Research-status Report
Proposal of music therapy paradigm in local community for social participation of handicapped persons
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20K00222
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| Research Institution | Nagoya University of Arts |
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Principal Investigator |
杉田 孝子 (伊藤孝子) 名古屋芸術大学, 芸術学部, 准教授 (20367676)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 真理 福島大学, 人間発達文化学類附属学校臨床支援センター, 教授 (50263877)
杉田 政夫 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (70320934)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 音楽療法 / コミュニティ / 障がい者の社会参画 / 音楽療法実践パラダイム / 北名古屋市社会福祉協議会 / 音楽療法実践グループ「マイエ」 / 個別音楽療法 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、個別音楽療法活動を日本の地域コミュニティに連関させることの意義を実践的に検証することを目的としている。このことによって、国内で数多く行われている個別音楽療法の理論的、方法論的蓄積を、コミュニティのつながりの形成や障がい当事者の社会参画に活用できる可能性を広げることができると考えている。
2021年度は個別音楽療法を新たな場に展開する好機を待ったが、2020年度に引き続き実施は困難であった。しかしながら、個別音楽療法については、前年度と比較して通常のスケジュールに近い形で実施することができた。そこで、これまで中心的ではなかった新たな活動に従事する機会を増やし、今後の地域での活動の可能性を広げる基盤づくりに取り組んだ。例えば、描画、動画や音声作品の作成、あるいはミュージックカフェ（歌声喫茶に類するもの）様の活動である。これらの取り組みは、セラピストークライエント間の関係性の実践的な省察につながるものであった。
2020年度に行った社会福祉協議会職員に対する半構造化インタビューをきっかけに、日本音楽療法学会にて社会福祉協議会職員と共に自主シンポジウムを行った。これまで、協働者とともに音楽療法の学会で共に発表を行う機会を持ったのは筆者にとって初めての経験であり、このこと自体が実践コミュニティの豊穣に寄与する作業であったと考えている。本自主シンポジウムの内容については、紀要に執筆することでとりまとめた。
また、社会福祉協議会との共同企画である参加型音楽療法についても、今年度は実現することができた。その場において、個別音楽療法で取り組んできた描画等を応用する活動を取り入れ、地域コミュニティにおいても大変有効であることが分かり、今後の個別音楽療法と地域コミュニティでの実践の架け橋となるのではないかとの実感に至っている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上述の通り、研究テーマに関する個別音楽療法、シンポジウム実施や論文作成は実施できたものの、コロナ禍につき、個別音楽療法をコミュニティにひらく試みや参与型インタビューについては、実現することができなかった。
また、ノルウェーにおける音楽療法の現地調査も、同様に実施できなかった。ベルゲン大学教授でコミュニティ音楽療法の代表的理論家であるブリュンユルフ・スティーゲ氏へのインタビュー、オスロでのトム・ネス氏の活動の視察、加えて本研究課題に含まれる実践活動についての両氏とのディスカッション、スーパーヴァイズについては、研究計画において非常に重要な位置づけにあるため、今後の社会情勢を睨みながら、適切な時期に必ず実現したいと考えている。
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| Strategy for Future Research Activity |
継続して連携している社会福祉協議会への半構造化インタビューを分析し、その内容と活動の新たな展開や意義を思索、執筆したものを今年度の名古屋芸術大学紀要に投稿する。
また、一昨年度より中止を余儀なくされている参加型の音楽療法、参与型インタビュー等はいずれも今年度実現したいと考えているが、コロナ禍の状況を鑑みながらの判断になると思われるため、研究期間の延長も視野に入れている。
また、コミュニティ音楽療法の研究、実践の中心地であるノルウェーへの調査訪問も実施したいと考えている。こちらについても上述と同様、社会情勢による判断を迫られるが、難しい場合は、オンラインでの交流、ディスカッションの実施についても検討したい。ただし、現地での音楽療法の視察についてはオンラインでは不可能であるため、できればノルウェーを訪問したいと考えている。
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| Causes of Carryover |
次年度は、過去２年間実施できなかったノルウェーでのコミュニティ音楽療法の実地調査を実現したい。研究計画書にも記したように、個別音楽療法グループマイエの代表者柴田朋子氏も同伴することで、ノルウェーの実態を直に視察し、今後の日本におけるコミュニティでの音楽療法の展開に役立てたい。場合によっては研究期間を１年延長することも視野に入れ、必要な調査研究に対して予算執行したい。
また、同様の理由で行えなかった参与型インタビューや参加型音楽療法実践についての、旅費、人件費、謝金も必要となる。こちらも研究期間を１年延長し、実現化していきたいと考えている。
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