2022 Fiscal Year Annual Research Report
ショパン作品の演奏におけるヴァリアントの選択と即興的表現の研究
Project/Area Number |
20K00244
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Research Institution | Kyoto City University of Arts |
Principal Investigator |
多田 純一 京都市立芸術大学, 日本伝統音楽研究センター, 客員研究員 (90635278)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ショパン / ショパン国際ピアノ・コンクール / ショパン国際ピリオド楽器コンクール / 演奏表現 / ヴァリアント / 即興性 / エディション / ショパン受容 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終年度において、「研究開始時の研究の概要」における「1.第18回ショパン国際ピアノ・コンクールにおける参加者の演奏表現について、ヴァリアントの選択および即興的演奏の有無を分析する。また、参加者へのインタビューを実施し、演奏表現とエディション選択の関連性を考察する」のうち、ヴァリアントの選択について、演奏を分析、考察した結果を、岡部玲子(研究協力者)、多田純一(研究代表者)、武田幸子(研究協力者)による共著論文としてまとめ、発表した。 「2.国際ショパン・コングレスに参加し、コンクールにおける演奏表現について研究者間の意見交換を行い、報告する」については、研究者間の意見交換を実施することができなかったため、明治期から昭和初期のショパン受容の研究で補った。多田純一の英文の単著論文を発表した。また、澤田柳吉の人物伝を出版予定である。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のため遅れが生じていた「3.コンクール参加者が使用したエディションの一覧資料を入手し、第1回ピリオド楽器ショパン・コンクール参加者が使用したエディションとの比較考察を行う」の項目については、2022年9月に考察に必要であったすべての資料を入手することができた。各コンクール参加者のエディションの選択の傾向についての分析および考察し、その結果を岡部玲子、武田幸子、多田純一による共著論文として執筆し、提出した。現在、その論文は査読中である。 「4.コンクール後に行われる演奏会において、ピリオド楽器奏者の演奏とモダン楽器奏者の演奏の相違点を再考し、コンクールの影響を考察する」については、第18回ショパン国際ピアノ・コンクールにおける第1位から第6位までの入賞者全員(8名)が演奏会を行った第18回「ショパンと彼のヨーロッパ」音楽祭(2022年8月13日から8月31日まで実施)を多田と武田が現地視察を実施した。
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Research Products
(7 results)