2023 Fiscal Year Annual Research Report
他者のカメラワークを再現する撮影支援ツールの開発と映像メディア教材としての応用
Project/Area Number |
20K00253
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Research Institution | Akita University of Art |
Principal Investigator |
萩原 健一 秋田公立美術大学, 大学院, 准教授 (30512628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飛谷 謙介 長崎県立大学, 情報システム学部, 准教授 (50597333)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ワークショップ / メディアアート / 映像表現 / メディアリテラシー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、動画撮影者がカメラで対象を追う身体性に注目し、そのカメラワーク動作を記録する撮影装置の開発をおこなった。また、それを活用した授業プランの有効性の検証に取り組んだ。具体的には、以下の3種類の装置を開発した。(1) 動画の画面枠の動きに追従して動作する4軸雲台を用いた撮影装置 (2)主にパンニング(水平回転)のみを記録・再現する1軸雲台を用いた撮影装置(3)小中学校で広く使用されているChromebookを利用して、撮影した映像を任意のタイミングで同期再生する装置。これらの装置を用いて、メディア表現能力および受容能力の向上を目指した授業案を作成し、教育機関で模擬授業や課外ワークショップを実施した。研究の背景には、映像メディア環境の変化によって多様化する表現手法の学びに対応する教具不足を解消する目的がある。これを踏まえて、動画コンテンツ制作に留まらない新たな教育方法を提案した。実施の結果から、カメラワークを通じた表現技術の学習が、学生の創造力および技術力の向上に寄与することが確認された。特に、4軸雲台や1軸雲台を用いた動きの再現により、撮影対象から画面の動きを決定するのではなく、画面の動きから対象を選び出す体験を実現できたことで、動画撮影者の身体を起点とする発想方法が促進され、動画撮影時に構図を切り取るフレーミングへの意識を習得させる動機付けとなった。また、Chromebookの活用により、機材の導入コストを抑えることが可能となり、専門教育だけではなく一般教育の現場でも容易に導入できうることが確認された。
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